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平成28年度国際学群 国際文化専攻・語学教育専攻[現地実習 東アジア報告]

掲載日:2016年12月12日お知らせ , 学事報告

現地実習 東アジアコース総評

 今年で3回目となる東アジアコースは、平成28年9月10日(土)~22日(木)の13日間をかけてグアムと台湾をまわりました。参加学生人数は6人でした。
 グアムでは、協定大学であるグアム大学において、マイケル・ベバクア助教のクラスでグアムと沖縄の歴史比較の特別講義を受けた他、「琉球語講座」を実施した後にチャモロ語を学び、言語交換による交流を行いました。同大学では、甲斐ますみ准教授の日本語クラスにも参加させていただき、「琉球語講座」の実施以外にも、日本語練習パートナー(MOAGサークル)の成果を生かして、現地学生の日本語練習のサポートを行いながら交流を進めました。その他には、戦争博物館、グアム平和慰霊公苑、フィールドワークでハガニア地区などを訪れました。
 台湾では、新規協定校となった国立高雄大学で特別講義および「琉球語講座」を実施する予定でしたが、残念ながら台風によりキャンセルとなり、全日程が台北での滞在に変更となりました。語学研修は、国立台湾師範大学で3日間の実践中国語講義を受けました。専門家による集中講義は、総統府直属の研究機関である中央研究院近代史研究所の林泉忠副研究員からの特別講義を受け、また、徳川日本語学校でも柘植美幸校長から、海外での進学と起業の面白さについて講義をしていただきました。その他には、台北二二八紀念館、国父紀念館、中正紀念堂、中山堂、国軍歴史文物館などを訪れました。
 「沖縄を外から知る」学びについては、沖縄県産業振興公社台北事務所(吉永亮太所長)および沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)台北事務所(林秀佳所長代理)を訪問しました。また、フィールドワークでは、日本時代最大の沖縄人集落であった基隆市和平島などを訪れました。
 グアムと台湾から沖縄を考えた時、そこには多くの共通点が存在しています。今回の実習を通じて、実習生は比較研究を通じて自己を知る大切さに改めて気づくと同時に、それぞれが考える「東アジアの境界」について考察を深められた様子でした。

総評:菅野 敦志(国際文化教育研究学系 上級准教授)

グアム大学・ベバクア先生(チャモロ語)の学生の皆さんと

グアム大学・甲斐先生(日本語)のクラスでの交流

国立台湾師範大学での実践中国語講義

視野が大きく広がる現地実習

宮城 真緒(国際文化専攻3年次、沖縄県立向陽高校出身)

 実習ではまずグアム大学を訪問して琉球語講座を行い、グアム大学の学生からは現地の言葉であるチャモロ語をレクチャーしてもらい、楽しく交流することができました。また、グアムの歴史を沖縄と比較した特別講義では、チャモロ人の島であるグアムには独自の文化があり、そして米軍基地が存在していることなど、グアムと沖縄に多くの共通点があることを学ぶことができました。学生が積極的に先生に質問し、自ら進んで発表する姿にはとても刺激を受け、私たちも見習わなければと感じました。
 台湾では多くの博物館や紀念館、中央研究院など多くの場所を訪れました。一番印象に残っているのが台北の二二八紀念館で、現在は民主化が進んだ台湾ですが、過去に多くの犠牲や苦しみがあったことを感じ、他国を理解するためには歴史を知ることが必要不可欠だと感じました。私は大学2年生のときに台湾の開南大学へ交換留学をしたので、国立台湾師範大学での中国語研修をフィールドワークに代えましたが、その他にも、徳川日本語学校や国立政治大学、九份や夜市を訪れました。沖縄観光コンベンションビューローの台北事務所や、以前多くの沖縄の海人が住んでいた基隆の和平島を訪れたことから、改めて沖縄についても知ることができました。
 現地実習では新しい発見や驚きがたくさんあり、自分自身の視野が大きく広がると思います。また、多くの人と関われたことで、人との出会いや繋がり、自分の将来についても深く考えることができました。留学ではできなかった経験が沢山でき、現地実習に参加して本当に良かったと思います。

グアム大学で実施した「琉球語講座」

台北二二八紀念館

台北の沖縄県産業振興公社・OCVB台北事務所

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