沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

研究コラム(つながる、つなげる教員の輪)研究

国際秩序が動揺するとき、我々に何が求められるのか

志田 淳二郎/国際学群 国際文化教育研究学系/掲載日:2021年6月

 専門は国際政治学です。米国外交史の分野から研究者としてのキャリアをスタートさせ、近年では、安全保障分野にも研究のウィングを広げています。学部生の頃から、国際政治学に関心があり、マルタ共和国への語学留学(学部2年次)、国連大学グローバルセミナーへの参加(学部4年次)等を経験し、社会人になってからはワシントンのシンクタンク勤務やヨーロッパのハンガリーの大学院への留学を通して、専門性を深めてきました。
 現在、軍事力をベースにした伝統的な安全保障問題だけでなく、テロリズム、自然災害、感染症といった非伝統的な安全保障上の課題に私たちは直面しています。情報空間における技術革新によって、情報を正しく読み解くことが難しくなっています。さらに、「ボーダーレスになり世界はより平和になる」というグローバリズムに寄せられた期待も、今では、幻想だったと理解され、ナショナリズムやポピュリズムの存在感が増しています。
 これらの現象は、国際秩序を大きく揺るがす原因になっています。「国際秩序が動揺するとき、私たちにはどのような力が求められているのか」――。壮大でありながらも直接、私たちの人生にかかわるこのテーマに取り組むためには、物事を冷静に、客観的に、批判的に捉える力が必要になります。これらの力は、国際政治学の歴史・思想・理論を勉強することで培うことができると私は確信しています。
 私は、アカデミックな学問領域という視点だけではなく、実社会にも応用が効く「実学」として国際政治学を捉え直す教育・研究にも関心があります。
 大自然豊かな名桜大学のキャンパスで、世界のことに思いをはせながら、ともに学んでいきましょう。

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志田 淳二郎(国際学群 国際文化教育研究学系 准教授)

米国外交史、国際政治学、安全保障論を専門にしています。東京の大学で助教、講師等を経て、2021年度より国際学群に准教授として着任しました。那覇市から通勤していますが、緑豊かな山や真っ青な海が一面に広がる名護市に到着するたびに清々しい気持ちになります。世界へ大きく羽ばたかんとする皆さんのお手伝いを全力でします。

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