沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

研究コラム(つながる、つなげる教員の輪)研究

人の心理から観光を考える

上原 明/国際学群 観光産業教育研究学系/掲載日:2021年3月

 私の研究分野は、観光心理であり、観光客から見た観光地の魅力について研究をしています。大学在学中に、オーストラリア留学のため、1年間沖縄を離れたことを機に沖縄の魅力と改善点を認識したことで、この分野に興味を抱きました。沖縄は豊かな自然資源や固有の文化を有しており、人々を魅了し、惹きつける力を持っていますが、沖縄の観光資源が観光客から見た時にどのような認識され、魅力として捉えられているのか疑問を持ったことがこの分野を志したきっかけです。
 観光心理という分野は、心の働きと行動を科学的に解明しようとする学問です。人の「心の働き」と観光行動の関係を解き明かすことに取り組んでいます。私たちが観光旅行に行きたくなってしまう動機は様々なものがあります。例えば、最近は国内から海外まで多様な観光スタイルを提案する番組や動画が放映されており、それら番組や動画を見て「同じところに行ってみたい」と思ったり、SNSに載っている画像を見て「同じ食べ物を食べてみたい」と願ったり、忙しい日々から癒しを求めて「リゾートに行きたい」など、あるきっかけにより観光旅行に出掛けることはないでしょうか。このように私たちの行動は心の働きに影響を受けていて、その心の働きを明らかにすることで、学問としての観光の面白さに触れることができます。
 これまで、私は観光心理や観光地形成に強い関心を抱き、それらを対象に研究を進めてきました。まだ、充分ではない観光客からみた沖縄の魅力を明らかにするとともに、本来の自然や文化の魅力を活かすことがこれからも継続的に観光客を誘致することに繋がります。これからは、地域本来の「らしさ」が織り込まれた観光地の魅力に関する研究に努めたいと思います。

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上原 明(国際学群 観光産業教育研究学系 准教授)

沖縄生まれ沖縄育ちです。名桜大学国際学群観光産業専攻を卒業し、母校で教壇に立てることは至極光栄です。柔軟な発想を持つ学生の皆さんと切磋琢磨していきたいです。最近の楽しみは飼い始めた猫が犬のように投げたおもちゃを取ってくる姿を見ることです。当初、あまり近寄ってこなかった猫ですが、日に日に人懐っこい猫に変わってきました。

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