2026年10月2日、東京・一橋講堂とオンラインで同時開催された「弘前大学COI-NEXT Well-beingイノベーションフォーラム2026」において、沖縄やんばる版プロジェクト健診の研究成果をポスター発表しました。本フォーラムは、健康を基軸とした地域社会や新産業の創出について、官公庁、大学、企業、研究機関、市民・学生がともに考える場です。
国内外から3,000名以上が参加し、講演やポスター展示を通して活発な意見交換が行われました。
今回の研究では、2019~2024年に実施した健診データを用いて、おなかの臓器周囲にたまる「内臓脂肪」と、代謝異常を伴う脂肪肝であるMAFLDとの関係を調べました。また、食事質問票BDHQの約70食品項目を、統計学的手法によって3つの「食べ方のパターン」にまとめ、内臓脂肪とは別にMAFLDと関係するかを検討しました。さらに、年齢や性別などの基本情報に、内臓脂肪や食事パターンを順番に加え、MAFLDを見分ける性能がどのように変化するかを、データを学習用と評価用に分ける方法で確かめました。
その結果、内臓脂肪はMAFLDの有無と強く関連し、MAFLDを見分けるうえでも重要な情報であることが示されました。一方、今回抽出した食事パターンを追加しても、内臓脂肪を用いたモデルを上回る明確な性能向上は確認されませんでした。これは食事が重要でないという意味ではなく、今回の質問票や食事情報のまとめ方では、追加的な判別力を十分に捉えられなかった可能性があります。
本研究は同じ時点の状態を比較した横断研究であり、原因と結果の関係や将来の発症を示すものではありません。現在、解析内容をさらに精査し、学術論文として国内外へ発信する準備を進めています。

左から、本村純教授 嘉納英明学長