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【スポ健 COLUMN】第15号『ロボット時代におけるロボットの終焉』

掲載日:2019年4月8日お知らせ , スポーツ健康学科 , 受験生向け , 在学生向け

 昨年の10月に開催されたシカゴマラソンにおいて、大迫傑選手が2時間5分30秒を記録し、日本記録を更新しました。その8ヵ月前の東京マラソンでは、設楽悠太選手が2時間6分11秒の日本新記録を樹立していました。それまでの日本記録は、高岡寿成選手が2002年のシカゴマラソンで出した2時間6分16秒であり、16年間やぶられなかった記録が1年の間に2度更新されました。記録もさることながら、2人のこれまでの歩みや考え方に私は驚かされました。大迫選手は、エリート長距離ランナーの王道である日本の実業団で競技を継続することなく、アメリカに渡ってプロ選手になる選択を行い、結果として日本記録保持者になりました。設楽選手は、40キロ走を多く行わないという練習方法を実践しており、練習を多く積んでも試合で結果を残せるとは限らないという考えを持っています。短距離ランナーならまだしも、練習量を重視しない日本の長距離ランナーは、稀有な存在でしょう。
 メディアで連日報じられるメジャーリーガーの大谷翔平選手は周知のように、これまでに誰も達成出来なかった二刀流に挑戦し続けています。私は野球について素人ですが、大谷選手の言動を見聞きしていると、野球に対する思考の深さを感じさせられます。昨今、各スポーツで活躍するトップアスリートの中には、これまでの常識にとらわれず、また、指導者からの指示にロボットのように従わない人達が増えてきました。このようなトップアスリートがなぜ増えているのか。私はスピードスケート女子500メートルの小平奈緒選手のコメントにヒントがあると思いました。小平選手はピョンチャンオリンピックでの金メダル獲得後に、「他の人にこれだけは負けないということは何ですか?」という質問に次のように答えています。
 「私がほかの方々を見ても、それぞれどんな人を見ても、皆さんすごいなって思う部分があるので、これだけは負けないっていう部分を探すのがすごく難しいですけれども。ただ負けないというより、私が自信を持っているのは、自分の人生、人生というか、自分の生き方を自分で決める、自分で選択することができるっていう部分に対しては、本当に曲げずにここまで歩んでこれたんで。覚悟を持って自分の進みたい道に行くっていう部分では、すごく、今自信を持っています。」
https://www.nhk.or.jp/sports-story/detail/20180219_2403.html
 大迫・設楽・大谷選手も小平選手と同様に、自分の生き方を自分で決めるという覚悟が言動から伝わってきます。自分の信じる方法を選んで失敗したとしても、後悔はないという考えが根底にあるように感じられます。
 一方で、指導者を教祖のようにあがめ、盲目的に従うことによって成功を収める選手も存在します。指導者の考えに反して、練習方法などを自分で決めることが大きなリスクを伴うのは、昨今のスポーツ界のハラスメント事例からも明らかです。苛酷な環境にある中、自分の生き方を自分で決めることは並大抵のことではありません。それをなし得ることが出来た人は、運も味方したのかもしれません。
 現代社会は、人口知能によるロボットの時代に入っています。これまで人間にしか出来なかった仕事を、ロボットが担うようになります。仕事をとって変わられる時代であるからこそ、選手は指導者のロボットにはならない習慣を身につけておくべきであると思います。

スポーツ健康学科 大峰 光博

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