沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

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平成24年度 看護学科 [ 臨地実習報告 ]

掲載日:2012年11月6日お知らせ , 看護学科


治療・回復過程実習


健康障害により、手術やクリティカルケアを必要とする成人期の患者・家族を対象に、身体的・心理的・社会的状況をアセスメントし、生命の危機状況下(急性期)に最適な看護実践するための能力および態度を養う。

治療・回復過程実習での学生との関わりを通して

 4年次生の治療・回復過程実習が、平成24年5月7日(月)~7月20日(金)の期間に、沖縄県立北部病院、北部地区医師会病院、沖縄県立中部病院、中部徳洲会病院の4施設で行われました。治療・回復過程実習は、見学実習(救急救命センター,集中治療室,手術室,人工透析室)と病棟実習により構成されています。
見学実習では、学生の学習目標を尊重し、主体的に取り組むことを支援したため、学びの多い実習となったようです。中でも、救急救命センターでの医療者の連携・協働した動きや手術室での緊張感等、クリティカルな場で繰り広げられる医療現場の張りつめた状況は、学生には新鮮で深い学びとなり、看護専門職を目指すものとしての自覚を改めて促されたようです。また、病棟実習では、手術を行う患者のケアを通して、刻々と変化する患者の生命状態の理解に戸惑いながらも、患者のケアに真摯に向き合う学生の成長した姿をみて、たくましさと頼もしさを感じました。

総評:金城 利雄(看護学科 教授)

武藤 稲子(看護学科 講師)

清水かおり(看護学科 講師)

下地 紀靖(看護学科 講師)

西田 涼子(看護学科 助手)

学生の声 Voice

治療・回復過程実習から学んだこと

石川 若菜(4年次、石川高校出身)


私たちは、沖縄県立中部病院の4階西病棟で実習を行い、脳外科の患者を受け持たせていただきました。この実習で私が学べたことは、救急救命の治療を中心とした看護だけでなく、日々変化する患者の状態に応じたケアや、患者が抱える不安等を敏感に察する事が必要であることを学びました。また、患者が障害を抱える事で家族の役割が変化し混乱している家族の姿に、私はどうしていいのかとても戸惑いました。そこで、患者だけでなく家族の声に耳を傾けること、患者のこれまでの生活背景や、社会資源に目を向け支援することの大切さを学びました。
また今回の実習で、同じ病棟に名桜大学の卒業生である先輩方が勤務しており、患者に優しく接する姿やてきぱきと働く姿を見て心強く感じ、後輩として誇らしく思いました。さらに共に学んだ実習メンバー同士で、お互い励まし合い、協力して学ぶことができたことが大きな収穫でした。今回の学びを忘れず、これから先も日々成長し続けていきたいです。

名桜卒業生、臨床指導者と共に



地域看護実習

 地域看護実習は、3年次後学期に1週間の地区診断・産業保健実習、4年次前学期に3週間の保健所・市町村実習を実施し合計4単位で構成されている。地区診断・産業保健実習は、地域の特徴及び、地域社会で生活する個人・家族・集団の多様性と健康の保持増進・疾病予防の方法について理解するために地区診断を行い、地域社会の健康課題と健康施策の関連性について学ぶことを実習目標とする。既存資料や地区踏査、住民の方々とのふれあい、商工会・会議所担当者へのインタビュー等をアセスメントし統合した。学生は「担当地区のイメージが変わった」「出身地区を違う視点から見ることで、より広く理解できた」と学びを深めた。 保健所・市町村実習は、地域で生活する全ての住民の健康権を保障するために、住民とのパートナーシップのもとで効果的に協働する地域看護活動について学ぶ事および、地域ケアシステムを活用した健康課題の解決方法の習得を実習目標とする。実習は3週間で、6月と7月に保健所と北部離島3村を含む合計27箇所で実施した。地域のニーズにそった健康教育等の『集団への支援』、健康生活を支援する家庭訪問や健康相談等『個への支援』について、指導保健師および関係者から丁寧で具体的な指導を受けた。また、住民の方々の温かい激励を受けて自信につながり、更に学びを深め、素晴らしい実習となった。

地域看護領域 比嘉 憲枝、仲本 優子、
永吉 ルリ子、松田 めぐみ

総評:比嘉 憲枝(看護学科 講師)

学生の声 Voice

地域住民の皆様の優しさや温かさを感じて

平良 大樹(4年次、辺土名高校出身)


私は、大宜味村役場にて地域看護実習を3週間行わせていただきました。実習内容は、主に保健師の実施する各種健診への参加、高齢者を対象とした健康教室実施、家庭訪問による保健師指導等です。地域住民の一人一人と関わりながら健康について一緒に考えていくため、人と関わるコミュニケーション能力と共に、全ての看護領域の医療知識が必要となるという事を学びました。
大宜味村は、私にとって高校生活3年間を過ごした地域であり、思い入れも強く、親しみもあります。そのため、大宜味村の環境・人・物など特徴を十分理解しているつもりでした。しかし、実際に観て、聞いて、感じることで、大宜味村の産業や農業、住民の生活環境、健康問題など、意識しなければ観えてこない事に数多く気づきました。 実習を通して、地域住民の皆様の優しさや温かさを感じることが多く、住民の皆様と語り合い、良くも悪くも反応が得られることは保健師という職種の魅力なのではないかと感じました。
温かい住民の皆様、優しい保健師、教員、役場職員に支えられた環境で実習できた事に感謝しています。実習を通して、将来は地元である北部地域に、医療従事者として貢献できるようになりたいという思いが強くなりました。



総合実習

 4年次の総合看護実習(以下、総合実習)は、「1年から4年までに修得した看護の実践能力の評価をふまえ、自己の課題を明らかにし、保健・医療・福祉の包括的な視点から看護の総合的な実践能力を高めること」を目的にした実習です。総合看護領域では、過去の経験の中から看護マネジメントへの関心を明確にして実習計画を立案します。看護における管理と同時に、専門職連携教育として他職種の業務も見学及び経験し、複雑化する医療サービスの現場で他職種と協働しながらチーム医療を支える看護マネジメントのありかたを考えながら学びます。初めて経験する看護部や他部門での実習は、病院全体の中での看護職の役割を改めて考える機会になったようです。

総評:総合看護領域 横川裕美子(看護学科 教授)

学生の声 Voice

今回の実習生に感想を聞いてみました

実習生:澤岻 千晶(4年次、北山高校出身)


 1.実習の内容は予想していたとおりでしたか? マネジメントという分野での実習が初めてで戸惑いもありましたが、病院の経営部分や管理者の立場から考える看護について学びたいと思っていたため、実際に会議等にも参加させてもらえて予想以上に内容の濃い実習となりました。

2.どのような点が良かったですか?改善してほしいところはありますか? 今年で2回目という新しい内容の実習ではありましたが、全ての部署が忙しい業務の中でも実習を受け入れてもらうことができました。これまでの実習では学ぶことができなかった部分の、看護職の役割について指導してもらい、様々な視点から看護職を学ぶことができて良かったです。しかし部署によっては、実習生のスペースが無かったり、質問できない環境もあったので少し困ることはありました。

3.実習指導者の方への感想はありますか? 忙しい業務の中で快く実習の指導をしてもらえました。また同行実習という形でより近い位置からの実習を行うことで、深い学びが得られました。他の実習ではできない視点から自分自身の将来像を考えるきっかけとなり、看護職者として病院で働くことが楽しみと思うことのできる実習となりました。

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