沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

助産学専攻科大学紹介

助産学専攻科教育理念

 名桜大学助産学専攻科は、「安心して健康な子どもを産み育てる地域づくりに貢献する」ことを教育理念としています。生命誕生の瞬間に立ち会い、思春期の頃から妊娠・出産・子育てを通して、さらには中高年期まで、生涯にわたり女性や子ども、およびその家族を身近で支える助産師には、社会から大きな期待が寄せられています。
 沖縄県北部保健医療圏にある本学は、看護職の資質向上に寄与することは勿論、やんばるで安全で自然な出産がしたいという女性や家族のニーズに応える必要があり、そのためには、助産師としての実践力・思考力を養成し、より自律した広い視野をそなえて対象により添うという強い意思をもつ職業人を育成することが使命であると考えています。

1.助産学専攻科の教育目的
 助産学専攻科は、看護学を基盤に、人間の生命の尊厳を守り、人権を擁護できる豊かな人間性を培うとともに、女性、母子やその家族を全人的に理解し、寄り添い、かつ、継続的に健康支援活動ができる助産師を養成します。また、安全で質の高い助産実践能力を発揮し、他職種と協働して、地域・国際社会の母子保健の発展に貢献できる自律した助産師を養成することを目的としています。

2.教育目標
(1) 人間の生と性における尊厳を守り権利を擁護できる能力を修得し、あらゆる世代の対象を多面的に理解しケアできる能力と態度を養う。
(2) 女性、子ども、家族に安全で快適な助産ケアを提供するために、エビデンスに基づく判断およびケアができる能力を養う。
(3) 地域の母子保健のニーズを的確に捉え、保健・医療・福祉に携わるチームの一員として広い視野で社会に貢献できる能力を養う
(4) 国際化する社会において、さまざまな文化を積極的に受け入れる柔軟性と国際的視点をもって、助産師の専門性を追求しながら、活動に貢献できる基礎的能力を養う。
(5) 自律した専門職業人として、必要な実践能力を維持・向上するために、生涯を通して自己研鑽できる能力を養う。

3.養成する人材像
 本専攻科は、以下のような人材を養成する。
(1) 安全で質の高い助産実践能力および他職種と協働できる能力を身につけ、地域住民と相互にパートナーシップを築く存在として自己研鑚し、地域・国際社会の母子保健の発展に貢献できる助産師。
(2) 豊かな人間性と倫理観に基づき、地域特性や対象のニーズを踏まえた適格な対応ができ、女性とその家族のライフサイクルに応じた健康支援を自律して実践できる助産師。

ディプロマ・ポリシー(学生が修了時にもつべき能力)

 助産学専攻科では、以下の能力を身に付け、所定の単位を修得した学生に対して修了を認定する。

  1. 思いやりのある豊かな人間性を培い、すべての人の生命の尊厳を守り、権利を擁護できる能力。
  2. 思春期の健康教育をはじめとする女性のライフサイクル各期におけるリプロダクティブ・ヘルス/ライツに関する支援ができる能力。
  3. 離島・へき地の地理的特性を踏まえた周産期における母子及び家族の健康課題の支援ができる能力。
  4. 高度化する周産期医療に対応できる助産診断技術を持ち、産む人のニーズを尊重した満足で安全な分娩介助が自立してできる能力。
  5. 保健・医療・福祉・行政との連携を図り、協働して継続的な支援ができる能力。
  6. 助産師としての責任と義務を認識し、グローバルな視点で地域・国際社会に貢献できる能力。
  7. 社会の変化を敏感に察知し、生涯にわたり自己の資質の向上に努める能力を身につけ、助産学の発展に貢献できる能力。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施方針)

○編成方針
 本学助産学専攻科では、以下のような方針に基づいてカリキュラムを編成している。

  1. 助産学基礎領域では、生命尊重・倫理観を深めながら、沖縄のケアリング文化を理解し、保健・医療・福祉関係者との協働・連携について学ぶ。また、妊娠・分娩・産褥の経過、正常な新生児の経過や乳幼児の成長・発達における特徴及び母子の栄養や薬剤の作用について学ぶ。
  2. 助産学実践領域では、女性の生涯を通じて、リプロダクティブ・ヘルス/ライツに焦点を当てて支援する助産の基礎を学ぶ。また、妊産褥婦および新生児とその家族を支援する助産実践に必要な基本的診断技術を学び、継続的な母子支援の必要性を理解し、保健・医療・福祉関係者との協働・連携について学ぶ。助産学実習を通して最新の周産期医療やハイリスクへの対応を学修し、助産技術の修得や実践力を高める。
  3. 助産学発展領域では、医療のグローバル化、高度化する周産期医療とその安全、助産管理の重要性を学び、母子とその家族の健康支援のために、科学的探究心および研究能力を培い、生涯にわたり自己の資質の向上に努める能力を修得する。

○実施方針
 カリキュラムにおいては全教育科目とともに、以下のような点を考慮して学習理解が深められるように組まれています。

  1. 知識の活用能力、批判的・論理的思考力、課題探求力、問題解決力、表現力、コミュニケーション力など、社会生活において必須となる汎用的な能力を育成するために、1年を通して学生主体・ディスカッションを主軸とした教育を実施する。
  2. 助産学専攻科専任教員のほか、妊娠期における超音波診断、産科救急の初期対応、新生児の蘇生などの演習など、様々な講師による授業を展開して、充実した実習環境で助産実践力を培う。
  3. 実習は、幅広く助産師としての技術、知識を学べる実習体制を計画して、周産期を中心とした助産実習だけでなく、地域社会、国際社会での助産師の活動や助産管理など、1 年教育の中で学修する。
  4. 獲得した専門知識や助産技術を統合し、問題の解決と新たな価値の創造につなげていく能力や態度を育成するために、1年を通して研究の基礎的能力を培う。
アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)

助産学専攻科は、本学の教育理念に共感し、自ら考え行動しようとする、以下のような学習意欲の高い人を求める。

  1. 助産に関心を持ち生命誕生に真摯に向き合える誠実な人
  2. 相手の身になって考えることができ、周囲と積極的に協力しあえる人
  3. 目標に向かって粘り強く、自ら進んでチャレンジできる人
  4. 将来助産師として社会に貢献できる意欲のある人
  5. 社会に対し積極的に関わり、専門職としての役割を果たし、地域医療、国際貢献に意欲のある人

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