2025年8月7日から8日にかけて、大阪・関西万博の北欧パビリオンにおいて、国際カンファレンス「平和と安定を維持するためのNATO(北大西洋条約機構)による貢献」が開催されました。このイベントはNATOと北欧5カ国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)の連携によって企画され、NATO本部の代表や各国政府関係者が加わり、日本との協力関係や、サイバー・AI・次世代の平和と安全をめぐる国際的な課題について英語で議論が交わされました。
私は、2日目午後に行われたハイブリッド脅威対策センター(フィンランド・ヘルシンキ所在)特別顧問ランニッコ氏による「ハイブリッド脅威」に関する講演のモデレーターを務めました。私のゼミで国際関係を学び、2025年3月に本学を卒業した宮城潤夏さん(9月から韓国・高麗大学大学院に進学)も2日目の若手セッションに登壇し、東京大学、東京外国語大学、ハーバード大学、ロンドン大学キングスカレッジの大学生や大学院生と共に、若手ならではの視点から次世代の平和や安全についての議論を深めました。国際機関や各国政府関係者を前に、国内外トップレベルの教育機関に所属する学生たちと共に、英語で堂々と円滑な議論をしていた宮城さんの姿が印象的でした。
3年以上続くロシアによる侵略の脅威に直面するウクライナをはじめ、ヨーロッパ諸国、カナダやアメリカの実務家や研究者と共に、自由や民主主義にとっての新たな脅威、そして平和で安定的な国際秩序のあり方について議論する国際カンファレンスに、名桜大学で共に学んだ教え子と参加できたことは、教育者そして研究者として思い出深い経験となりました。
報告:志田 淳二郎(国際文化学科 上級准教授)
モデレーターを務める志田上級准教授パネリストを務める宮城さん(左から2人目)