令和7年7月12日(土)、国際学群語学教育専攻4年次の梅永楓己さんが、関西学院大学西宮上ヶ原キャンパスにおいて開催された関西英語語法文法研究会(Kansai Society for the Study of English Grammar and Usage)第49回例会に参加し、卒業論文のテーマについて発表を行いました。
「Asの用法に関する考察:『時間』との関わりを中心に」という発表題目で、英語の前置詞・接続詞asの語法と多義性に関する先行研究の記述を取り上げ、研究の概要を紹介しました。Asの用法は広範であるがゆえに、どのような特徴・観点に着目して研究課題を設定するのかに研究の新規性・独自性があらわれます。発表後の質疑では、英語の語法研究や辞書の編集にも携わる専門家から質問・コメントが多く寄せられ、今後の卒業研究に向けた展望について意見交換が行われました。
発表と議論を通して、研究を広げていくプロセスを体験することは重要であり、今後の卒業研究の充実に向けて一定の手応えをつかむことができたと確信します。学部4回生にして、研究発表に挑戦する積極性と研究への情熱に深く感銘を受けるとともに、初めて自分自身が研究発表に臨んだときの初心を思い出す機会ともなりました。今後の研究の進展が楽しみです。
報告:林 智昭(国際文化学科 准教授)
【発表要旨】
英語で複数の品詞として使用されるasは、(i) 単体で従属接続詞whenと同じ「時間」を表す表現として、あるいは (ii) as well asの形で等位接続詞andのように意味的に等しい語句を接続するものとして、時には (iii) as wellと添えることで副詞的に前後関係が意味的に同格であるものとして並列させることも可能である。なぜasは組み合わされる語句により変化が見られるのか、(i) (ii) のように使用される際に接続詞when, andとの差異は生じないのか。本発表では、asと時間の関係を中心に考察を進めていく。
学会発表を行う梅永さん