沖縄の公立大学 名桜大学(沖縄県名護市)

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学内宿泊研修施設一時貸出を利用した学生インタビュー Vol.1 「入学早々世界の仲間と楽しい生活を共にできました」

掲載日:2025年7月24日お知らせ , 受験生向け

学内宿泊研修施設一時貸出を利用した学生インタビュー Vol.1
「入学早々世界の仲間と楽しい生活を共にできました」

健康情報学科1年次・二瀬 創(ふたせ はじめ)さん

現在、名護市における賃貸物件の状況について、受験生や保護者の皆様からご心配の声をいただいています。特に、学生向けのアパート確保が難しいのではないかというご不安について、大学としても深く認識しています。本学では、入学時に住居が見つからない学生に対し、名桜大学キャンパス内にある宿泊研修施設を一時的に貸し出す措置を取っています。

■学内宿泊研修施設一時貸出措置の概要

大学周辺で学生が入居する不動産物件は、卒業していく学生と新入生が入れ替わる形で賃貸されているため、これまで供給が不足するということはありませんでした。しかし、前入居者の退去後に室内クリーニングなどのメンテナンスが行われることから、4月の入学までに入居できず、その間にホテルなどに滞在しながら通学する学生も見受けられました。

さらに、昨今は近隣に開業するテーマパークや辺野古関連の工事などの影響も受けて賃貸物件が一時的に不足する事態となっています。このため、名桜大学では2024年度から入学までに住居が見つからない学生向けの特別措置として、キャンパス内宿泊研修施設の一時貸出を開始しています。2024年は6名、2025年は40名の学生がこの措置を利用しました。

宿泊用に提供した施設はワンルームマンションタイプの留学生センター(留学生用宿泊棟)とコンドミニアムタイプの北部生涯学習推進センター(滞在型研修室)で、留学生センターは1室1名での利用、北部生涯学習推進センターは1室2名(ベッドルームと洗面所等は個別)で利用いただきました。

実際にこの措置を活用した2名の学生の声をお届けしたいと思います。Vol.1では、留学生センター宿泊棟に約2カ月半滞在した二瀬 創さんにお話を伺いました。

2-1.jpg名桜大学留学生センター

■合格発表のタイミングで来沖したものの居住物件が見つからない

2-2.jpg健康情報学科1年次・二瀬 創(ふたせ はじめ)さん
(北海道 函館ラ・サール高校出身)

──合格発表直後から住居探しをされたということでしたが?

一般選抜後期日程で受験しました。合格発表の際に合否はオンラインでも確認することができたのですが、合格する自信があったので名桜大学まで足を運んで合格を確認しました。同時に、不動産会社を巡って住居探しをしたのですが、すでに内見できる物件がなくて途方に暮れました。大学の学生課に相談したところ、一時入居できる施設を準備中ということでしたので、いったん実家がある神奈川県に帰り、大学からの連絡を待ちました。

その後、学生課から連絡を頂き、一時滞在できる施設として留学生センターと北部生涯学習推進センターを利用できることになり、私は中高生時代に寮生活を送っていましたので、そのタイプに近い留学生センターに入居させていただくことにしました。何より、外国の人たちと話せて楽しそうだなと思いました。入学まで友達もおらず、初めて住む知らない街での新生活のスタートにおいて、こうした仲間がすでに暮らしていて助けてもらえる環境から学生生活をスタートできたのはとてもありがたかったです。

実際に留学生センターには中国、韓国、ブラジル、イタリアなど、世界各地から来た留学生や、国内の協定大学から国内留学で来ている学生など、色々な方が暮らしていて毎日楽しくコミュニケーションしながら生活することができました。

入学直後から6月中旬まで約2カ月半程度滞在させていただきました。賃料は他の留学生と同額で、月額約1万2千円程度でした。とても助かりました。

■名桜大学に国内外から留学してくる学生を受け入れる留学生センター

──名桜大学正門入口にある留学生センターは一般の学生にはあまり知られていない施設です。どんな施設でしたか?

建物は4階建てで、1、2階が男子用宿泊棟、3、4階が女子用宿泊棟となっています。一般的なワンルームマンションといった感じで、各部屋にはバス(またはシャワー)とトイレ、キッチンが付いた個室になっています。机やベッド、書棚などの家具が備えられていて、布団と最小限の身の回りのものだけ持ちこめば新生活をスタートさせることができました。

2-3.jpg名桜大学留学生センターエントランス

2-4.jpg名桜大学正門近くにあり、まさにキャンパス内で暮らすといった感じ

2-5.jpgこちらが実際に滞在した部屋です

部屋は個室でプライバシーはしっかり守られますし、施設内には「談話室」が2カ所あり、そこで他の入居者とのコミュニケーションが楽しめました。卓球を楽しんだり、留学生の方たちと「絵しりとり」を楽しんだりしました。

2-6.jpg夜な夜な入居者が集って歓談が繰り広げられる談話室

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留学生の日本語学習にも役立っている「絵しりとり」

──留学生センターでの生活で、よかったこと、逆に困ったことなどあれば教えてください。

入居者の皆さんがみんな先輩でしたので、いろいろ助けてくれてとても助かりました。そういう点では大学生のスタートを切るのにとてもスムーズでしたし、また世界各国の文化の違う人たちと共に暮らして、色々な体験しつつ交友を深めることができました。おかげさまで入学早々、かなりユニークな友達が増えてとても得した気がします。

一方で不便だったのは買物でしょうか。大学近隣にはスーパーなどが無いため、食料品などの買い物に苦労しました。入学後に自転車を購入し、行動範囲が広がったので買い物もだいぶ改善されましたが。食事は基本的に自炊していましたが、留学生の方たちが自国の料理をふるまってくれたりして楽しく生活できました。

あとは施設が古い建物なので、部屋によっては害虫が出たり、カビが生えたりといったこともあるようでしたが、もともと中高生時代に寮生活を送っていたので苦になることはありませんでした。

2-8.jpg

インタビュー中にも東京の桜美林大学から半年間名桜大学に交換留学で来ている入居者が通りがかり、入居中の思い出話で盛り上がりました

■退去後の生活はいかが?

──アパートにも転居され新たな生活を始めていると思いますが、日々の生活はいかがですか?

一人暮らしを始めたアパートは、24時間営業の大手スーパーが近くにあり、生活自体はとても便利になりました。大学へは通学用のバスを利用しています。ただバスの運行スケジュール上、1限の講義に出席するのは朝7時に起きなくてはなりません。留学生センターから教室までは数分でしたので、起床は1時間半ぐらい早くなりました。自家用車があると生活がもっと便利になると思いますので、早く運転免許を取得して自家用車を購入したいですね。

北海道から移住してきて、気温ももちろん、とくに湿度が高くて驚いています。カビ対策に除湿器が欠かせないですね。

学業の合間に沖縄観光も楽しんでいます。留学生センターに入居する前日、那覇に着いたタイミングで国際通りを隅々まで歩いてきました。名護近隣のビーチなども行きましたが、本当に海が美しいです。入学後は大学のかなり多数のサークルに入ってしまい、多忙になってしまいました。留学生センターに入居していたころは大学が生活の場でしたので苦にならなかったのですが、退去後は通学にも時間がかかるようになりましたので、加入しているサークルの見直しをしなくてはと考えています。

──ありがとうございました。

■在学生の約80%が一人暮らしをしている名桜大学

名桜大学には、現在約2,386名の学生が在学しています。このうち約半数の学生は沖縄県外から進学してきています。しかもその出身地は全都道府県に拡がっています。また沖縄県内からの進学者も、中部、南部からは毎日の通学が難しいことから、在学生の約80%が名護市内で一人暮らしをしています。名桜大学の教職員も含めると、名護市の人口の中でも名桜大学関係者が大きな割合を占めてきます。

都道府県別在学生数分布図(R7.5.1).jpg名桜大学都道府県出身別学生数

学生にとっても、名護市は安心して生活できる環境が整っているといえます。豊かな自然に囲まれています。美しいビーチや観光スポットも多く、アウトドアレジャーを楽しむことができます。年間を通して温暖で過ごしやすい気候に恵まれ、沖縄本島の中でも比較的ゆったりとした時間が流れる地域で、落ち着いた生活を送りたい学生に最適な地域といえます。アルバイトなどの雇用においても、地域の皆様が学生生活に支障がないよう配慮いただいた雇用を多数創出いただいており、名桜大学学生による労働力が地域を支える大きな原動力になっています。

近隣のテーマパークの開業や辺野古周辺の工事などの影響を受け、名護市内の賃貸物件が不足がちになり、名桜大学、名護市、北部広域市町村圏事務組合の三者で協議会を発足させ、対策について検討を行っています。

今回ご紹介した、アパートの入居が間に合わない学生向けの特別措置については、本年最大40名の学生がこの措置を活用しましたが、8月末までにすべての学生が退去して一人暮らしを始める予定です。テーマパークや辺野古周辺関係の工事は順次終了する予定で、こうした工事関係者が退去していくことで、賃貸物件不足の問題は順次解消される見込みであり、名桜大学では入学生の要望を聞きながら今後も柔軟な対応を検討していきます。

※本記事は、取材対象の学生ご本人の同意を得たうえで掲載しています。
(文責 名桜大学広報室・木暮祐一)

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