令和7年5月1日、ウクライナの国立生命・環境科学大学が主催した国際会議「International and Intercultural Communication in Shaping Ukraine's Image: Development Strategies」に招待され、研究発表を行いました。本会議は対面とオンラインのハイブリッド形式で開催され、外交、教育、広報の専門家が多数参加しました。
会議の冒頭では、戦争で命を落としたウクライナ国民を悼み、参加者全員で黙祷が捧げられました。ウクライナ国民の献身と精神力は、世界のウクライナ観を大きく変えつつあります。国際社会におけるウクライナのイメージ形成と異文化コミュニケーションの役割が、本会議の中心テーマとなりました。
私の発表題目は「Hearing the Unspoken: How Cultural Assumptions Shape Intercultural Communication(聞こえない声を聴く:文化的前提が異文化コミュニケーションをいかに形作るか)」で、無意識に私たちの認知や行動に影響を与える文化的枠組み(スキーマ)に焦点を当てました。また、「気づき(Awareness)」「行動(Behavior)」「好奇心(Curiosity)」の3要素からなるA-B-Cモデルを提案し、分断の時代における異文化理解の実践的アプローチを示しました。
オンライン参加ではありましたが、ウクライナの豊かな文化的アイデンティティと歴史に対する理解を深めることができました。本会議にはウクライナ国立生命・環境科学大学のワディム・トカチュク学長、元外務大臣ヴォロディミル・オグリズコ氏、外交アカデミー所長ヘンナディ・ナドレンコ氏など、著名なリーダーたちも参加しました。今回の貴重な機会をくださったオクサナ・チャイカ教授に深く感謝します。
報告:タン エンハイ(国際観光産業学科 准教授)
参加者全員で黙祷オンラインでの発表の様子
会議場の様子