大谷ゼミでは、「地域における望ましい観光振興のあり方」をテーマに地域振興や観光政策などについて学んでおり、講義で学んだ知識などを応用するため実際の観光事業や自治体などと連携してフィールドワークを行っています。
令和6年度は後期の約4か月間、嘉手納町と連携し活動を行いました。第三次嘉手納町観光振興基本計画策定事業では各観光事業者および団体等のキープレイヤー、町民や地元の中学生、そして外部の若者の視点を取り込むという意図から3年次を中心とした大谷ゼミ約15名が加わって検討ワーキンググループが組成されました。嘉手納町の観光において解決が必要な課題や今後の方針、施策内容について検討し、審議を担う策定委員会と両輪で進めることになりました。
ゼミでは、まず嘉手納町の歴史をはじめ地理的特性や基礎指標、既存の政策、策定事業で行った各種調査結果のデータを学びました。ワーキンググループメンバーとして視察と3回のワークショップに参加し、町民や事業者との意見交換で町の魅力や資源の活用方法などを踏まえたビジョン提案に貢献できました。最終のワークショップでは、各調査結果のデータや町民意向をもとに「嘉手納町の特性を生かしたスタンプウォークラリー」施策を提案し、委員会と庁議での議論を経て実際の計画における施策に位置付けられたことからも、学生の学びと地域への貢献の観点から有機的な連携が行えたと考えています。最後に、嘉手納町と関係者の皆さまに感謝申し上げます。
報告:大谷 健太郎(国際観光産業学科 教授)
今回の活動を通して、地域の観光振興計画がどのように作られているのかを間近に見て、学んで、体感することができました。私たちや地元住民の意見が計画に反映されていく過程に関わり、観光には民間そして住民の協力が必要不可欠だとあらためて理解するとともに、観光人材として社会に進んでいく私たちにとって、大切な視点と学びを与えてくれる経験だったと感じています。
園田 拓巳(国際学群観光産業専攻4年次、鹿児島県・鳳凰高校出身)
ワークショップ参加時の様子住民や事業者へのプレゼンテーション