公立大学法人名桜大学

 

菅野敦志講師が「発展途上国研究奨励賞」を受賞

 本学の菅野敦志講師(国際学群国際文化教育学系)が日本貿易振興機構(ジェトロ)・アジア経済研究所による第33回「発展途上国研究奨励賞」を受賞した。

同研究所は1963年から発展途上国を対象とした優秀な研究に対して表彰を行ってきており、同賞は「途上国に関する社会科学およびその周辺分野の調査研究水準の向上と研究奨励に資することを目的」として、昭和55(1980)年度に創設された。第33回目となる今回は前年の1月から12月までの間に刊行され、推薦を受けた49点の著作から、菅野講師の『台湾の国家と文化―「脱日本化」・「中国化」・「本土化」―』(勁草書房、2011年、500頁)が選ばれた。
平成24年7月2日(月)には、東京都港区赤坂のジェトロ本部において表彰式および受賞記念講演会が開催された。菅野講師は「出会い、そして出版に至るまで―台湾研究と私―」と題した講演を行い、高校時に台北のアメリカンスクールで過ごした2年間が自身の台湾研究の出発点となったことや、受賞した著書の特色ならびに刊行までのいきさつなどについて語った。

 


 

 このたびはこのような名誉ある賞を賜り、心から嬉しく思います。選定された書籍は早稲田大学大学院に提出した博士論文を分割して大幅な加筆・修正を加えたものですが、『台湾の国家と文化』および同書とセットで刊行した『台湾の言語と文字』の二冊の本格的な校正作業に入ったのは、昨年4月の本学着任後のことでした。昨年度は校正作業で苦しい日々が続きましたが、常に惜しみない激励を送ってくださった本学の教職員の皆様には改めて感謝の意を表したいと思います。
地理的にも歴史的にも、沖縄と台湾は一衣帯水の関係にあるといえます。何より、中心の力によって自身の主体性がたえず規定され続けてきた両者だからこそ、互いにとっての最も良き理解者となれるはずです。もしこのたびの私の研究が、沖台/日台間の相互理解の一助となればこれ以上の喜びはありません。今回の受賞を励みとして、東アジア地域の関係深化に貢献しうる研究に今後も取り組み続けていきたく思っております。

 

略歴
2007年 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際関係学専攻博士後期課程修了、博士(学術)。早稲田大学21世紀COE「現代アジア学の創生」研究員・研究助手、早稲田大学アジア太平洋研究センター助手、中央研究院近代史研究所訪問研究員、早稲田大学アジア研究機構台湾研究所次席研究員〈研究院講師〉などを経て、2011年より現職。


ジェトロ本部において開催された表彰式および受賞記念講演会の様子


表彰状を手に瀬名波学長へ報告する菅野講師(右から、瀬名波学長、菅野講師、金城国際学群長)