公立大学法人名桜大学

 

平成28年度 人間健康学部スポーツ健康学科〔看護臨床実習報告〕

 平成28年度の看護臨床実習は、8月18日(金)から8月31日(土)まで、北部地区医師会病院、健康管理センター、北部福祉保健所で行いました。
 今回も指導者の皆様方の的確なご指導で、基礎看護技術や医療現場と教育現場との連携方法など多くの学びを得ることができました。指導者の皆様が、将来養護教諭を目指す学生を意識して指導されたことで、養護教諭を意識しての学びにつなげられています。
学生の学びは、情報共有の大事さ、養護教諭に求められること、医療従事者と患者との関わり方、病院と学校の連携の必要性、病院の役割と養護教諭との関わりなどでした。これらの学びから、養護教諭の役割や病院、保健所など各関係機関との連携方法について具体的なイメージを掴むことができたと考えます。
 看護臨床実習を通して、学生全員がコミュニケーション能力を高めたいと考え、看護師さんと患者さんとの関わり方から多くのヒントを得ました。例えば、患者さんからの訴えの引き出し方、聴く姿勢、ジェスチャーを交えて分かりやすく伝える方法などです。それらを意識して、患者さんとコミュニケーションを図ると、不安な表情や、安心した表情、怒っている表情などを見分けることができるようになってきたとの報告もあります。また、看護師さんたちの明るく、一生懸命に仕事に取り組む姿勢にも刺激を受けています。これから行う教育実習や、養護教諭になった時に臨床実習で学んだことが活かされることと思います。
 養護教諭の立場ではどう関わるのかなど、意識しながら実習展開をした結果が学びにつながった実習でした。養護教諭実習では今回の看護臨床実習を踏まえて学びが深まることを期待します。
 ご多忙の中実習を引き受けてくださり、丁寧なご指導をくださった実習施設の皆さまに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
 総評:看護臨床実習担当 前川 美紀子(スポーツ健康学科、上級准教授)
 

実習を通して見えた養護教諭の役割

只木 恵(3年次、栃木県立さくら清修高校出身)
 今回の看護臨床実習では、養護教諭として子どもと上手く接するためのコミュニケーション力を高め、緊急時のアセスメントや対応の仕方を学びたいと思い臨みました。また病院や保健所では、教育現場や保健室と連携して実施している取組を学ぶことが実習の目的でした。
実習は北部保健所と北部地区医師会病院で行われました。保健所では各班それぞれの業務の説明を受け、保健所の役割や事業について理解することができました。保健所の役割は地域住民が健康で安心して暮らせるように業務の企画・調整・指導や必要とされる事業を行う組織で、そのために4つの班に分かれそれぞれが専門的に業務を実施しています。また、教育現場との関係性は「何か特別なことがあったときに介入する」ことで、例えば、学校で食中毒や感染症が起きたときに保健所が介入、詳細について確認、報告をすることがわかりました。
 次に、病院では各部署の役割や業務内容についての説明を受け、施設見学後に実習に入りました。外来では問診や受付の仕方、内視鏡検査を見学し、中央材料室では滅菌の一連の流れについて説明後、機材のパッキング等の体験をしました。その中で中央材料室は感染対策において重要な部署であると認識しました。救急外来ではMESHヘリの出動要請時の様子や準備物、救助の様子など動画を見ながら救急体制の実際について詳しく学ぶことができました。また緊急時に必要なAMPLEやトリアージについて、また緊急時における適切な対応も学ぶことができました。健康管理センターでは、採血、CT検査、マンモグラフィと様々な検査や実際の保健指導の様子を見学しました。その際に受診者に対して、わかりやすい説明を心がけることが必要だと学びました。病棟ではベッドメーキング、バイタルチェック、おむつ交換、離床の促し、食事介助、配膳、車いす移動、環境整備等の多くの基礎看護技術を実践しました。加えて、内服薬の配薬や、口腔ケア、回診、血糖値測定、点滴の様子を見学しました。これらの実践や見学を通して、コミュニケーションの取り方や、連携、アセスメントの取り方を学ぶことができました。
 今回の病院実習では養護教諭と関連付けてバイタルチェック、保健指導、感染予防、連携、コミュニケーション力と大きく分けて五つのことを再確認することで学びが深まりました。まず、バイタルチェックは、正常値と異常値を正確に把握した上で測定することで、異常の早期発見につながり、早期対応が可能であることが再確認できました。次に、保健指導では相手がよりイメージできるように、フードモデルを使用する、さらに相手が理解しやすい言葉選び、患者さんに歩み寄りながら伝えていくことが重要であると感じました。感染予防では、院内感染予防のために、手洗い、マスクやエプロンの着用、消毒、汚物処理等を徹底していたことです。院内の感染症対策委員会のもと、感染予防に対して徹底した試みが実行されていました。連携に関しては一人の患者さんに様々な部署や職種が関わるため、報告・連絡などの情報共有を随時行うことが重要であることが学べ、「ほうれんそう」の再確認ができました。コミュニケーション力には、患者さんから聞き出すアセスメント力や伝え方の工夫、不安を感じさせない話し方など状況に応じて使い分けることが必要であると感じました。以上の五つの項目は児童・生徒たちが健康に生活するために必要不可欠であり、そのために養護教諭が専門的な知識と技術をもち業務にあたることが重要になります。そして、病院や保健室も患者さんや子どもの対象者を中心に回っていることを意識し動いていることを深く実感することができました。
 今回の課題としては、実習目標にあげたにもかかわらず、患者さんと上手くミュニケーションを取ることができなかったことです。自分の緊張や戸惑いは、相手に不安を与えてしまう可能性もあるため、コミュニケーション力を高める必要性を痛感しました。最後に、養護教諭を目指す者として、解剖、医療や看護など様々な知識を修得しながら、これからも学びを深め、次回の教育現場実習に臨みたいと思います。
 
 
報告会を終えて。実習参加者一同