公立大学法人名桜大学

 

「学習会 子どもの貧困問題を考える」を開催しました。

 
 沖縄の子どもの貧困問題は深刻化しています。内閣府は、平成28年度、沖縄の貧困対策事業費として10億円の予算を追加し、沖縄県も30億円の基金を拠出しました。県内の自治体は、これらの予算を効果的に活用しての子どもの貧困対策事業の推進が求められています。今回の学習会(主催:名護市学習支援教室ぴゅあ、4月14日、於:サクラウム)は、名護市と名桜大学の連携事業として展開している「名護市学習支援教室ぴゅあ」(平成25年度~)の3年間の足跡をふりかえりつつ、内閣府の子どもの貧困対策事業並びに沖縄振興事業について議論を深めることで、よりよい沖縄の未来を共に考える機会としました。
 学習会の前半は、支援教室ぴゅあの設立と目的、現在の活動状況の報告(石井恒之介/スポーツ健康学科4年次、ぴゅあ2015年度教室長)から始まり、ぴゅあの活動を通しての支援者たる大学生の成長(大岩加奈/スポーツ健康学科3年次、ぴゅあ2016年度教室長)、大学生の目から見た中学生の成長について事例を通しての報告(比嘉ちなつ/語学教育専攻3年次、ぴゅあ2016年度副教室長)でした。3本の報告後、名護市役所こども家庭部、社会福祉課保護係、子どもの貧困対策支援員(子どもサポーター)、学生を交えての情報交換の時間を設けました。
 学習会の後半は、池上直樹(内閣府沖縄振興局総務課事業振興室長)さんから、「内閣府における沖縄の子供の貧困対策について」の説明が、資料に基づき、懇切丁寧にありました。特に、「大学コンソーシアム沖縄」で子どもの居場所づくりを支援する学生ボランティアセンターの設立が決定したことは、大学と学生による地域支援としても、今後、注目される活動だと思われます。最後は、子どもの貧困対策事業を含めての沖縄振興事業全般について、古谷雅彦(内閣審議官 兼 内閣府大臣官房審議官)さんに語って頂きました。参加者は、34名を数え、小会議室は満席でした。
※ 名護市学習支援教室ぴゅあは、今年度、大学内での教室とは別に、市街地に第二教室の開設準備を進めています。
 
嘉納英明(学長補佐(北部地域教育担当)/名護市学習支援教室ぴゅあ顧問)
 
[参加した学生の学び]
 
 大学、市役所、そして内閣府の職員を迎えての学習会は非常に意味のあるものだったと思います。これまで行われてきた名護市学習支援教室ぴゅあがどのような活動をしてきたのか、メンバーである私たちも改めて確認することができました。市役所の方とも交流を深めることができ、新年度のぴゅあの活動に向けての結束を高めることができたと思います。内閣府の職員からも「出来ることはする」と心強いお言葉を頂き、子どもたちの夢の達成に向けて精一杯取り組んでいこうという意識を持つことができました。名護市学習支援教室ぴゅあは、今年で4年目を迎えます。昨年よりも忙しくなるとは思いますが、試行錯誤をしながら、これからもぴゅあと共に成長していきたいと思います。
白木澤敦(国際学群2年次)
 
 実際に国の中心で活躍されている方々のお話を直接聞く機会を得られたことは、これから将来を考えるうえでとても貴重な経験になりました。また、昨年20歳を迎えた私にとって、この学習会は沖縄の貧困問題について考えるだけでなく、日本の政治と真剣に向き合うきっかけにもなりました。古谷さんと池上さんのお話から、沢山の議論がなされる政治の世界で沖縄のために頑張ってくださる人たちがいることを知り、大変嬉しく思いましたし、名桜大学で取り組んでいる無料塾の活動がその人たちに影響を与えていることが分かり、誇らしい気持ちでいっぱいです。私も福祉の道を志す者として、まずはこのような活動に積極的に関わっていきます。
野中美咲希(語学教育専攻3年次) 
 
 "貧困大国"と言われるほど沖縄の貧困問題は厳しく、特に子どもの貧困は沖縄の抱える重要課題となっている現代において、支援員の配置や学生ボランティアセンターの設置など、行政面から新たな取り組みを開始していることを知ることができた。また、学習会の中で私が、約1年半、ぴゅあに関わって見ることのできた子どもたちの成長を参加者の皆さんと共有することができて、とても嬉しく思う。今後もぴゅあを通して、学生の立場から、学生だからこそできる支援を子どものたちのために行っていきたい。さらに、ぴゅあが子どもたちにとっての居場所であり、学生にとっても学びの場でありたいと強く感じた。
比嘉ちなつ(語学教育専攻3年次)
 
 今回の学習会では自分自身の振り返りと共に、多くの学びを得ることができた。まず前半の部では学生がぴゅあの活動についてまとめ、報告した。これにより、ぴゅあという事業の意味を再確認でき、さらには学生全員がそれぞれの成長や課題を再認識できた。また、市役所の方との交流では後輩の頼もしい姿も見られ、彼らに対する期待も高まった。後半の部では内閣府の方々から貴重なお話を聞くことができた。予算や制度等、私たちにはどうすることもできない部分がある一方で、改善に向けて私たちにもできることがあると気づいた。今年度から、ぴゅあは第2教室も開設し、さらに情報交換や学びの機会が増えるだろう。これからもぴゅあの活動を通して少しでも貧困問題改善に貢献していきたい。
大岩加奈(スポーツ健康学科3年次)
 
 
 
古谷雅彦さん(中央)、池上直樹さん(右手)