公立大学法人名桜大学

 

平成27年度第1回FD研修会報告

 平成27年度第1回FD研修会が5月1日(金)に開催されました。今回は平成27年2月28日・3月1日に公益財団法人大学コンソーシアム京都主催で開催されたFDフォーラムに参加した本学の3人の教員から報告が行われました。
 はじめに、国際学群の佐久本功達教授よりシンポジウム「学修支援を問う-何のために、何をどこまでやるべきか-」と、分科会「障がい学生支援FDの背景、現状および課題」への参加報告がなされました。平成28年4月から「障害者差別禁止法」が施行されることを受け、国公立大学では障がいをもつ学生への差別的取り扱いの禁止はもとより「合理的配慮の不提供の禁止」が義務化されることになります。各大学で身体的ハンディキャップのみならず、発達障がいの傾向のある学生への合理的配慮に基づく学修支援の取り組みが活発化されていることが報告されました。

佐久本教授による発表の様子

 次に、分科会「反転授業による学生の能動的な学びへの転換をはかる」に参加した看護学科の松下聖子上級准教授より、「反転授業」の特徴と授業デザインの基本プロセスが紹介されました。反転授業とは基本的な学習を宿題として授業前に行い、個別指導やアクティブラーニングを授業中に行う教育方法です。反転授業の実施上の課題としては、予習の質が授業をかなり左右するため、適切な事前学習のコンテンツを用意すること、教員は授業者の予習状況をきちんとアセスメントしておく必要があることなどが挙げられました。
 最後に、分科会「モチベーションクライシスと向き合う」に参加した看護学科の鶴巻陽子助教から、「モチベーションクライシス」と呼ばれる大学生の学習(大学生活)に対する意識の危機的な低下に向き合う大学・機関の取り組みについて報告されました。モチベーションクライシスへの対応としては、当該学生との対話の重視、学生にとっての「最善の利益」を実現するために教職員と学生・保護者・外部機関の連携協力、(退学を含めた)キャリアデザインの再考の必要性などが報告されました。
 これらの研修報告には、多様な学生への学修支援と学習環境の改善に役立つ情報が網羅されており、示唆に富んだ有意義な研修会となりました。
 FD研修会の運営面での課題としては、今回は変則的な開催日程であったため出席した教職員が少なく、質疑においても低調であったことが指摘されます。次回以降の研修会ではより多くの教職員が参加できるよう日程を調整するとともに、参加者に事前に質問カードを配布するなどしてディスカッションの活性化を図る工夫が必要であると考えます。

総評:FD委員会副委員長 金城 亮(国際学群 経営情報教育研究学系 教授)