公立大学法人名桜大学

 

沖縄初!最先端介護のシンポジウムを開催

沖縄初!最先端介護のシンポジウムを開催 

 平成27年3月21日(土)、名桜大学多目的ホールで、沖縄初!最先端介護のシンポジウムが開催されました。「最期まで、自分らしく、生き生きと生活したい・・・」という多くの人の願いを支援することを目指して、「ゆんたくケア研究会」(代表:人間健康学部看護学科 大城凌子)が、文部科学省の研究助成を受けて主催しました。超高齢社会を迎える沖縄で、介護する側とされる側の双方が、楽に介護に向き合える最先端の考え方と、動きの学問と言われる「キネステティクス」について、沖縄で初めて紹介されました。キネステティクスとは、人間の「自然な動き」「動きの感覚」を人と人との関わり(コミュニケーション手段)に応用する概念として、1980年頃から欧州の看護教育に広く取り入れられ、日本では2000年以降に導入された比較的新しいケア技術です。

 講師には、『アウエアネス介助論』の著者で、キネステティクスを日本に初めて導入した澤口裕二氏(士別市立病院 診療部長)と、キネステティクス実践家として先駆的な活躍をされている中本里美氏(ケアプログレス ジャパン代表)をお招きし、実演を交えた講演をいただきました。澤口氏は、「気づくことから始まる納得の介助論」をテーマに、「動きの感覚」に働きかけることで、臥床状態の高齢者が、自力で歩けるようになるまでの実際をビデオで紹介しながら、動きの感覚を重視した支援のあり方について、大変わかり易く解説していただきました。中本氏は「気づいてケアをすると楽になる話」をテーマに、キネステティクスを用いて、自分の身体と対話しながら自分の身体に適した動きを学ぶことが、介護される人の動きを助けることにつながることを、実演を交えて解説していただきました。キネステティクスに基づく介助法は、相手を抱えたり、持ち上げたりしないのが特徴です。介助の実際を体験したフロアーの参加者からは、「楽な動き」に対する納得と賞賛の声が聞かれました。

 シンポジウムには、高校生から70代まで120人余りの参加があり大盛況でした。フロアーからの質問も多く、ケアワーカーの抱える課題と「楽な動き」を支援していくことへの重要性を実感しました。生きているということは身体が動いているということです。人の動きを支えることは、生きることを支えることにつながります。人は皆、いずれ、誰かを支え、誰かに支えられる体験をすることから、誰もが、お互い楽になる動きを学ぶことは、これからの社会を、最期まで自分らしく生き抜くことにつながると再確認したシンポジウムでした。

総評:大城 凌子(人間健康学部 看護学科 上級准教授)


 


シンポジウムの様子
(左から中本氏、澤口氏、コーディネーターを務めた筆者)

介助を実演する澤口氏と中本氏
 

介助の実際を体験したフロアーの参加者