公立大学法人名桜大学

 

平成25年度健康運動指導士認定試験に合格

 平成26年3月21日(金・祝)に実施された、第126回健康運動指導士認定試験に、人間健康学部スポーツ健康学科の現役学生4人とOB1人が合格しました。平成25年度は、9月に実施された第124回にも現役生が1人受験・合格しており合計5人の現役学生が合格を果たしました。合格した学生は以下の通りです。


現役合格者(平成26年3月卒業)

 福田 匠子(沖縄県立那覇西高校出身)

 伊地 裕貴(沖縄県立知念高校出身)

 大城 裕弥(沖縄県立名護高校出身)

 高原 東 (沖縄県立沖縄工業高校出身)

 白井 優基(沖縄県立名護高校出身)

※白井さんは平成25年9月に実施された試験に合格

OB合格者

上地 武志(1期生)



 健康運動指導士受験にするには、運動負荷試験実習が必修とされています。ここでは、運動負荷試験実習の概説と、合格した福田匠子さんによる運動負荷試験実習の振り返りをご紹介します。

運動負荷試験実習について

 運動負荷試験実習は健康運動指導士受験資格のための必修科目です。スポーツ健康学科では6年前から沖縄県健康づくり財団(旧 沖縄県総合保健協会)にて実習を行っています。
 実習は、①潜在性心疾患、特に虚血性心疾患の診断、重傷度の判定、②不整脈、特に運動により誘発・憎悪する不整脈の評価、③運動耐容能の推定(推定最大酸素摂取量や換気性作業閾値)、運動中の血圧反応の確認、④治療効果の評価について学ぶことを目的としています。さらに運動負荷試験の結果が適切な運動処方の作成と実際の運動中の様子と合わせた健康づくりに活かされていくことも併せて学びます。
 また運動負荷試験にはリスクが伴うので安全対策が必要であることも重要な学習の1つです。事前学習ではそれらのことを理解し、適切な運用ができるよう医学的な知識について学んだ上で、実際の職場で実習を行います。
平成25年度は3、4年次23人が参加し、後学期間の事前学習と2月に5日間の日程で実習を実施しました。

総評:山本 薫(スポーツ健康学科、准教授)


運動負荷試験実習を受けて

実習期間:平成26年2月17日(月)~2月21日(金)

実習施設:沖縄県総合保健協会
 

 実習1日目は、運動負荷試験実習が始めるにあたってのオリエンテーションを行いました。運動負荷試験実習先となる沖縄県総合保健協会の方から、実習中の決まりごとや注意事項、施設概要等の説明がありました。
 具体的には、あいさつや服装などの身なり、私語を慎む、自分自身の体調管理について気を付けること。また、施設概要の説明では、健康診断の結果を報告したあと事後指導で1次予防をし、生活習慣病予防外来で治療といった流れになっているということを教えてもらいました。
 沖縄県総合保健協会における健康増進事業には、(1)労災保険2次健康診断、(2)生活習慣病予防外来、(3)フィットネスジム、(4)リラクゼーションスパ、(5)アンチエイジングドッグの事後指導、(6)健康指導者の派遣、(7)特定保健指導の受託、(8)アンチエイジング医療センターの運営の8つがあるということを学びました。
 沖縄県では健診を受診する人、健診に異常があり、2次健診を受診する人が全国と比較して低い傾向にあるということを知りました。沖縄県は長寿県と呼ばれていたが、食の欧米化、運動不足などが原因で平均寿命が低迷しています。長寿県を取り戻すためには、何か起きてから病院へ行くのではなく、普段からの運動、食事に気をつけることはもちろん、健康診断を受けるなど、早めの予防が必要であると感じました。

 実習2日目は、労災2次健診の流れを見学しました。まず運動負荷試験では、運動負荷試験を受けた患者さんが結果および運動指導を受けているところを見学しました。
 労災2次健診を受診する人は、職場で受けた健診で「要精査」だった方々です。運動指導員は、運動負荷試験の結果から安静時心拍数、運動時の指示心拍数の指示をしていました。また、無理な運動を提供するのではなく、生活の中でできそうなことを具体的に取り上げて意欲がわくような声掛けを行っていました。そして、話を盛り上げるために患者さんからしっかり情報を聞き出し、こちらから情報を提供していたので話すときのトーンや口調に気を付けながらコミュニケーションを図っていました。患者1人に対して、指導員1人のマンツーマン指導を行っていたので、今回の運動負荷試験の結果説明だけでなく普段の運動実施状況や勤務形態、私生活など様々な話を練りこんで具体的な話を行うことができていたと感じます。そして、こちらから情報を提供し指示するだけでなく、患者さんと一緒になって生活の中でどの時間にどのような運動ができそうかなど考えていたので、患者さんに寄り添う指導を行っていると感じました。

 実習3日目は、トレーニングジム内での運動指導者の役割について知り、マシンの使い方、歩き方指導などを行いました。
 トレーニングジムには、運動の知識や運動習慣がない人がほとんどなので、運動習慣を身に付けさせるためにも、そして運動を継続させるためのもジムだけでなく自宅でも運動ができるように「ながら運動」を推奨しているとのこと。手軽にできる運動を提供することで、続けていく意欲付けを与えていることを知りました。
 また、自分自身の姿勢や歩き方のチェックを行いました。運動指導を行う者が悪い姿勢やよくない体型だと説得力がないと思うので、誰が見てもきれいと思える姿勢づくりをしていきたいと思いました。

 実習4日目の運動負荷心電図検査は、虚血性心疾患の診断、運動により誘発される不整脈の診断、VO2maxの推定などを目的としています。運動負荷心電図検査の実習では、運動負荷心電図検査の被験者、電極の貼り付けや患者への声掛けなど運動指導者の役割、モニターを見て運動中止などを判断する検査技師の3つの役割をローテーションで行いました。
 すべての人が体を動かすことが好きというわけではないので、運動嫌いを運動好きへと行動変容させることが大切です。そのためには、心理学の知識を深める必要もあります。そして、運動と食事の両面から改善しなければならないので、運動や体の動かし方などの知識と共に様々な知識を入れることが大切です。また、1人でいろいろ抱え込むのではなく、チームでの取り組みも大切だと感じました。

 実習最終日はこれまでの解説とまとめを行いました。オストランドの最大酸素摂取量の計算は初めて習ったので忘れずに覚えておきたいところです。また、カルボーネン法やメッツの計算の仕方など、健康運動指導士資格試験の前に再確認ができました。
 今回の実習では、自分自身の心電図や運動負荷試験の結果を見ることができたので良い機会になりました。指示心拍は安静時心拍などでなく血圧を参考にしているということが意外でした。血圧の変化を読み取ることがいかに大事かということを知ったので、改めて勉強しようと思いました。
 今回、自分自身が学べたと思ったことは、知識だけでなく、実践力が必要だということです。いくら多彩な知識を持っていたとしても、それが実践できたり応用して活用できたりしなければ意味がないと感じました。
 また、コミュニケーション能力が必要だと思いました。患者さんから日常生活のことを自然に聞きだすことはそう簡単なことではないと思うので、自然な会話を続けさせることや相手をリラックスさせるような話し方が必要であると感じました。
 皆が同じ運動を行うのではなく、一人一人に合った指導ができるように引き出しをたくさん設けていろいろ提供できる知識と実践力を備えていきたいと思います。

 運動指導者として、運動の仕方や方法を指導するだけでなく、食事のアドバイスや生活習慣の見直しなども必要であると感じました。また、それだけでなく行動変容を促すことができる指導者が求められているということが分かりました。マンツーマン指導を行うことで患者に寄り添い、より細かい指導ができると感じました。
 コミュニケーションを図るときには、言葉の選び方に気を付け、相手を傷つけないこと、相手の意欲がわくような言葉掛けが必要であることが分かりました。

 健康運動指導士を目指す後輩へ、健康運動指導士の資格取得するためには、日々こつこつと勉強することが必要だと思います。試験範囲が広いので、試験が近くなってまとめて勉強することなく、1日1ページずつでもいいから日々の積み重ねが大切です。
 また、現場実習や負荷試験実習でご指導いただく健康運動指導士の方とたくさん話をして試験勉強はどのように行ったか、どこを重点に勉強したらいいのかなど情報を多く収集するといいでしょう。一緒に資格取得に向けて頑張りましょう!

福田 匠子(4年次、沖縄県立那覇西高校出身)
 


運動負荷試験実習の様子