公立大学法人名桜大学

 

東京都江戸川区の学習支援活動の視察

 平成26年3月11日(火)~12日(水)の一泊二日の日程で、名護市学習支援教室ぴゅあ(平成25年5月開設。以降「ぴゅあ」と省略)の学生3人(松平伊織/教室長、城戸海輝/副教室長、阿南翔平/庶務・会計)と共に、東京都江戸川区の学習支援に係る事業の視察に行きました。まず、江戸川区社会福祉協議会生活安定支援窓口を訪ね、「受験生チャレンジ支援貸付事業」の説明を受けました。この事業は、東京都の補助事業であり、区内の中学3年生と高校3年生を対象に、学習塾等の費用や、高校や大学等の受験費用について貸付を行うことにより、一定所得以下の世帯の子どもへの進学支援を目的としたものです。平成25年度の江戸川区では、約250人の貸付が行われ、現在、東京都全域で実施されています。「貸付事業」の名称ですが、高校や大学に進学すれば、返還は「免除」になります。沖縄県や名護市でも、同貸付事業について研究してほしいと思いました。
 全国的に知られている江戸川区の学習支援活動の現場も訪問しました。週2回、1回2時間、「小岩区民館」の会議室で行われている「江戸川中3勉強会」は、30年程前、1人のケースワーカーの取り組みから始まったボランティア活動でした。社会福祉課の職員や大学生等が学習支援を行っている様子は、私たちの「ぴゅあ」と同じようなものでした。中心メンバーの1人、若井田崇さん(江戸川区子育て支援課計画係)は、学生時代から「勉強会」に関わり、現在も区の職員として勤務しながら、ボランティアで「勉強会」を運営していました。息の長い活動を続けるため、生徒の状況を見極めながら、個々に対応し、無理をしないことがコツなのだと学びました。区からの財政支援はなく、手弁当のボランティア活動でした。また、今回の視察を通して、ぴゅあの仕組みづくりの1年間を踏まえて、これからは、支援方法の充実を図ることが大切なことだと再認識しました。なお、今回の東京視察の内容については、3月19日(水)の「平成25年度 名護市学習支援教室ぴゅあ 活動報告会/於:名護市中央公民館」において、阿南翔平(国際学群2年次)により行われる予定です。

嘉納 英明(名桜大学教員養成支援センター長/ぴゅあ顧問)



<参加学生の声>

 東京都江戸川区にて、約30年間続いている生活困窮家庭の中学校3年生を対象とした学習支援の現場を見学しました。スタッフの方から、これまでの活動について様々なお話を聞くことができ、そのお話から、ぴゅあの活動の方針と内容は間違っていなかったという、安心と自信を得たことが、最大の収穫でした。ぴゅあの開設以来、学生ボランティア同士で試行錯誤を繰り返しながら、より良い支援を目指してきましたが、どれも江戸川区の方でも考えられ、取り組まれてきたことでした。今後も同じような気持ちで、活動していくことにより、江戸川区のように何十年も続く活動になると思いました。ぴゅあも長く続く活動にしていきたいです。

松平 伊織(スポーツ健康学科3年次、大分県立中津南高校出身)


 今回の視察により、私たち大学生が行う学習支援活動に対して、以前よりも少し自信を持つことができました。特に、「江戸川中3勉強会」で話を聞いた、若井田さんはこの勉強会に大学生の時から関わっており、様々な体験をしてきたとのことでした。その中には、私たちが今悩んでいることと同じこともいくつかありました。私たちが行っているぴゅあの活動に対して、これまで悩むことが多々ありました。しかし、今回の視察を終えて、これで良いのだ、と少し背中を押してもらえたと感じています。この視察を生かしてこれからも中学生と向き合っていきたいです。

城戸 海輝(国際学群2年次、愛媛県立内子高校出身)

 

 私にとって初めての東京であり、他の学習支援を見学することも初の機会でした。東京の中学生と触れ合い、感じたことは沖縄の中学生と比べて体格が良いということです。これは「食育」の違いなのだろうかと考えさせられました。江戸川区の学習支援と私たちのぴゅあは、活動期間としては随分と差があるが、目指している方向は同じであり、私たちも、今後継続させていくことができる自信もつきました。さらに、私たちが悩んでいたことを解決できるようなこともいくつか学び、心が軽くなりました。スカイツリーのような高さまで生徒のための支援になるように高めていきたいです。 

阿南 翔平(国際学群2年次、福岡県立中間高校出身)
 

 
小岩区民館前にて(左から阿南さん、松平さん、城戸さん)      小岩区民館の会議室を利用した江戸川中3勉強会の会場


江戸川の中学生と交流する阿南さん