公立大学法人名桜大学

 

第1回看護学科海外スタディ・ツアーを実施

 看護学科では平成25年9月7日(土)~16日(月)まで海外スタディ・ツアーを実施しました。参加した学生は16人。研修地はタイ東北部のウボンラーチャターニーとバンコクで、「開発途上国・地域の人々やNGOスタッフとの交流をとおして異文化を理解するとともに国際保健協力活動の実際を学ぶ」ことを目的としました。学生たちは、5月30日(木)から事前学習やミーティングを継続して行い、アクティビティの企画・計画立案・練習などを行って研修に臨みました。
 タイでは、シェア=国際保健協力市民の会と現地NGOのHEALTH AND SHARE FOUNDATIONの協力を得て、①HIV陽性者グループとの交流や家庭訪問、②県・郡・地区・村や私立の病院、看護学校、保健所など保健医療システムの見学、③タイ日文化交流会、④村集落でのホームスティなどを行いました。
 参加学生は、ホームスティやタイ日文化交流会で、現地の人々との言語を超えた心の交流に感激したこと、文化背景が異なる人々の考え方を理解するためには、生活様式や価値観を知ることが有用だと感想を述べていました。一方では言語を学ぶ重要性も痛感していました。
 またタイ国内での経済格差、医療を受ける機会や各病院のシステムの格差を強く認識した者が多くいました。国として保健システムを充実させること、保健活動を行う人材の確保が重要であること、NGOの活動や国際協力活動の必要性について異口同音に述べていました。
 海外スタディ・ツアーは、看護学科では初めての試みでしたが、当初は不安そうな表情だった学生が、日を追うごとに逞しく柔らかい笑顔を見せるようになりました。帰国後は継続的にミーティングを行い、11月の学内報告会ではその成果を発表しました。参加者からの反響が大きく、好評を得たことは、学生の成長の証でもあったと考えます。
 今後は参加学生が、今回の研修で学んだことを日本の現状と照らし合わせながら客観的に評価するとともに、現地の人々や学生同士の絆をより深めて将来に繋げてくれることを心から願っています。

総評:横川 裕美子(人間健康学部看護学科 教授)


 
タイ日文化交流会で:スクワンの儀式                    帰国直前にタイの国際空港で


学生の声

スタディ・ツアーを終えて

 私がタイで印象に残ったのは、宗教への熱心な信仰の様子、スクワンの儀式、汚染と清潔の考え方の違い、HIV陽性者との交流の4つです。ホームステイでは就寝前の祈りや朝5時に起きて托鉢をするなど日本では経験のない体験をしました。祈る場所に足を向けて寝ようとしたとき注意されたことや、出家が親孝行という価値観、托鉢で徳を積むなどというタイの人々の考え方に触れられた機会でした。
 HIV陽性者との交流からは、差別と偏見の真っただ中で不安を持ちながら生活していることを実感しました。実習で訪れたハンセン病療養所の方々を思い出しました。
 タイ日文化交流でのスクワンの儀式では想像以上に感動してしまい涙が溢れました。タイ語は分からなかったが、私たちのことを思い祈って紐を結んでいるという気持ちが不思議と伝わってきました。普段の生活の中でこんなにストレートに応援してもらったことはなく、とても嬉しく感じました。日本では人との絆やつながりを意識することが恥ずかしいという気持ちがありましたが、この儀式を通して一緒にスタディ・ツアーに参加したメンバーとのつながりや家族、友達との絆を考えさせられました。この気持ちを忘れずに人生の宝物として、今後も成長していきたいです。

高佐 美咲(看護学科2年次、北海道・市立函館高校出身)