公立大学法人名桜大学

 

講演会「日本ペルー国交140周年記念 日本人研究者によるペルー文化人類学の回顧と展望」参加

 平成25年9月5日(木)、ペルー国リマ市の日秘文化会館において、「日本ペルー国交140周年記念 日本人研究者によるペルー文化人類学の回顧と展望」という講演会、並びに故・友枝啓泰教授(国立民族学博物館名誉教授)が、ペルー国アヤクーチョ県ソコス村で、60年代に撮影された貴重な民族学写真の写真展「ソコス村の生、死、音楽」が、在ペルー日本大使館、ペルー日系人協会、南山大学ラテンアメリカ研究センターの共催で行われました。
 講演者は、ルイス・ミリョネス教授(サン・マルコス国立大学名誉教授)、藤井龍彦教授(国立民族学博物館名誉教授)、加藤隆浩教授(南山大学)、ラディスラオ・ランダ・バスケス教授(サン・マルコス国立大学)という、日本とペルーを代表する錚々たる研究者と共に、僭越ながら私も若手研究者代表として講演させていただきました。また、その講演内容がペルーで発行されている日系新聞「ペルー新報」に掲載されました(「ペルー新報」2013年9月12日、8面)。

 


 私は「ペルー文化人類学の展望:沖縄人によるアンデス研究の可能性」という題目で、ペルーの文化と沖縄文化の興味深い類似点について講演させていただきました。例を挙げますと、まず、ペルーには沖縄のウタキによく似たものに、アプやワカと呼ばれる山や丘があり、聖なるものとして人々から崇拝されております。次に、沖縄の盆や清明祭と相似する「死者の日」という祝祭があります。この日には、死者の霊魂があの世から村へ帰ってくると考えられており、前日の夜、死者が生前好きだった食べ物や飲み物を祭壇に並べ、死者を迎えます。翌朝になると人々は墓地へ向かい、歌や音楽が流れる和やかな雰囲気の中、昼過ぎまで墓前でお酒を大量に消費します。そして、日が暮れる前には人々は墓地をあとにし、日暮れと共に死者の霊魂もあの世へと戻っていきます。その他にも、両地域の様々な類似点についてお話させていただきました。
 フロアには沖縄系ペルー人の方も多く、講演後、様々なご質問やご意見をいただきました。また、この講演をきっかけに、後日、我那覇宗孝ペルー沖縄県人会副会長が特別に席を設けてくださり、現地の大学や大学院で歴史学や文化人類学を学ぶ沖縄系ペルー人の若い方々と交流し、意見交換することができました。今回の講演会と意見交換会のおかげで、両地域の発展のためには、沖縄とペルーの学術的交流がこれからますます重要になる、と確信を得ることができました。

上原 なつき(国際学群 国際文化教育研究学系 講師)