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平成28年度国際学群 国際文化専攻・語学教育専攻[現地実習 中南米ブラジルコース報告]

現地実習中南米ブラジルコース総評

 本年度から現地実習中南米コースは、ブラジルコースとスペインコースの2コースに分離し、ブラジルコースは、9月1日(木)から9月16日(金)の17日間の実習を行いました。ブラジルでは、まずリオ・デ・ジャネイロを訪問しました。リオは香港、ナポリと並び世界3大美港と称され、日本の神戸と姉妹都市提携を結んでおり、自然と建物とのコントラストが素晴らしい街です。
 次に日系人がブラジルで一番多い州、サンパウロへ赴きました。ブラジルの日系人の総数は、190万人(2015年のブラジル地理統計院のデータ)と言われ、そのうちの10%の19万人が沖縄系の人達です。我々は、ブラジル全土に44の沖縄県人会があり、その本部にあたるサンパウロ沖縄県人会創立90周年記念式典に招かれました。こうした経験ができるのも、南米大陸で最大の沖縄県人会があるブラジルならではの実習だと思います。我々も含め、招待された方々には銀製の90周年記念と刻印されたプレートが記念品として贈呈されました。その後は、名護市と姉妹都市提携を結んでいて本学の学術交流協定大学であるロンドリーナ州立総合大学の所在地、ロンドリーナ市へ移動しました。協定大学では、「ブラジル大統領の弾劾について」の集中講義が行われました。講義の内容は、1988年に制定された最新の憲法にうたわれているブラジルの民主主義とは逆に、ブラジル社会は、民主主義社会というのは建前で、実際にはパトロンとクライアントの関係で社会が動いているというクライエンテリズムの解説から始まりました。そして現大統領の弾劾に至った与党内の人事争いの問題を野党がうまく利用し、大統領の弾劾までに導いたという経緯を分かりやすく我々に説明してくれました。
 もう一つのロンドリーナ市での交流は、沖縄県人との交流会でした。今年は、ロンドリーナ沖縄県人会会館での歓迎会は行われず、ロンドリーナ祭りに我々は招待されました。この祭りは日本の祭りとブラジルの祭りが対等に統合して出来たハイブリットな祭りの形態と解釈され、国際文化論の文化触変の一つの現象である「融合統合」と位置づけられます。
 研修の最後は、アフリカのビクトリアの滝、北米のナイヤガラの滝、そして南米のイグアスの滝のという3大瀑布の中で最大のイグアスの滝を訪れました。特に、実習参加者の小村倫子さんは、「これまでの価値観が変わる貴重な経験ができました」と満足げに小職に話してくれたのが印象的でした。最後に、現地実習の意義とは何かを常に学生たちに深く考えてもらい、一般の旅行との違いがわかってくれれば、引率したものとして満足です。

総評:住江 淳司(国際文化教育研究学系 教授)

 

 

南米のイグアスの滝にて

 

地球の反対側から見た日本

小村 倫子(国際文化専攻3年次、宮崎県立日南高校出身)

 

 現地実習に中南米ブラジルコースを選んだ理由は、ブラジルへの好奇心からでした。その後、実習の説明会で住江先生の話を聞いて、ブラジルへの興味がどんどん強くなっていきました。移民や日系人の存在を知り、日本とブラジルは案外近いところにあるのではないかと思い、もっとブラジルについて知りたくて、このコースに参加することを決めました。
 ブラジルに着いて最初に訪れたのは、リオ・デ・ジャネイロでした。リオ・デ・ジャネイロと言えば、つい最近までオリンピックで盛り上がっていた街です。テレビやインターネットで見る分には賑やかでキラキラとしているイメージでした。しかし、実際に訪れてみると、貧富の差があからさまで、悲しい街に思えました。車でしかファベーラ(貧民街)の近くには行くことが出来ませんでしたが、その情景を見た時には、移動の疲れや眠さが飛んでしまうほどに驚きました。
 世界最大の滝、イグアスに行けたことは実習の一番の思い出です。テレビで見るよりも大迫力で、滝に近づくにつれて水しぶきがたくさんかかり、マイナスイオンを思う存分浴びることが出来ました。ブラジルコースは、他のコースよりも移動が多いのでとても疲れましたが、イグアスの滝を見たら、長い時間かけてここまで来て良かったなと思えました。
 現地実習で、旅行とは異なるとても貴重な経験が出来ました。たくさん悩んだ中で、中南米ブラジルコースに行って本当に良かったです。

 

 

 

ポンヂアスカールから見たリオ・デ・ジャネイロの景色

世界最大の滝、イグアスの滝