公立大学法人名桜大学

 

復帰40年沖縄国際シンポジウムに参加して


 復帰40年沖縄国際シンポジウム(主催・沖縄文化協会、沖縄研究大学連合)は平成24年3月29日(木)から31日(土)まで、早稲田大学で開かれた。「これまでの沖縄学、これからの沖縄学」をテーマに、沖縄・琉球に関するテーマで48セッション(発表・討論)に139本の研究発表が行われた。

今回、すべてのセッションに参加することができなったが、全体的に感じたことは、① 往年の沖縄研究者の大御所が見えず、若手の研究者が多かった。②研究のテーマは日本の地方県の地域研究ではなく、世界の中の沖縄の視点からの研究視点が多かった。私にとって今後の沖縄研究で役立ったセッションは、ハワイ大学図書館のバゼル山本登紀子さんが企画した「越境する沖縄関係資料:資料収集・公開・共有を目指し過去から未来へ」で、欧州、北米、ハワイ、琉球大学、沖縄県公文書館の関係者が、それぞれの地域に残る沖縄関係文書を紹介して、どのように協力して活用するかについて討論した。究の世界的ネット作りであった。

もう一つのセッションは徳田邦匡さん(東京大学博士課程)が企画した「復帰」の裏側-反復帰・反国家論・文学・反戦兵士のセッションであった。復帰運動時ではではマイナーであった新川明氏の「反復帰・反国家」を、再度考察することによって、沖縄県民、さらに日本人が国家について対置することで、沖縄の役割を見出そうとする報告、討論であった。 

東京における沖縄研究の大御所で、山梨大学名誉教授の我部政雄さんは「戦後の沖縄研究は歴史研究の時代にはいり、そのため復帰を分析する視点が生まれつつある」と、評した。

東京を中心とする琉球・沖縄研究を支えているのは法政大学の沖縄研究所と早稲田大学の琉球・沖縄研究所の所員らである。東京を中心とする大学院で琉球・沖縄研究に取り組んでいる沖縄県出身者の院生の発表が目立った。

本シンポジウムには、名桜大学から大城渡准教授(国際学群 経営情報教育学系)が「不発弾処理行政構造の法的課題・立法構想」で、平良一彦氏(名桜大学総合研究所客員研究員)が「健康長寿を目指すに今帰仁村の現状と課題」で、小川寿美子教授(人間健康学部スポーツ健康学科)がそれに対して討論した。

 

大学院 国際文化研究科長 仲地 清