公立大学法人名桜大学

 

日本国際文化学会年報2012インターカルチュラル ―日本国際文化学会創立10周年記念号―


 日本国際文化学会の「日本国際文化学会創立10周年記念号」が発行された。内容は平成23年7月1日から3日まで、名桜大学で開かれた「戦略としての文化と国際文化学:3・11後の展望」の特別シンポジウムをカバーしている。
若林一平学会長の提案で、学会は東京で開く予定だった国際シンポジウムを、3月11日に発生した東日本大震災のため、急遽、地震の余波が届かない沖縄に会場を移すことを決定した。瀬名波学長が名桜大学での開催を快諾し、私が大会実行委員長を引き受けた。
特別号は、瀬名波学長の基調講演「震災復興と沖縄の国際文化」を皮切りに、3つの企画「東アジア共同体と国際文化学」「グローバル化するポピュラーカルチャーと国際文化学」「人の移動と国際文化」を中心に編まれている。瀬名波学長は「沖縄戦からの戦後復興は結いマール、すなわち共同体意識による扶助の心」に支えられた、と強調された。また名桜大学は「名護市が発信する国際文化」の特別セッションを設定し、吉川安一教授(国際学群 国際文化教育学系)が「アジア、中南米でも歌われている芭蕉布の魅力」、高宮城繁教授(人間健康学部 スポーツ健康学科)が「世界に広がった沖縄空手の真髄」、安田和男氏(元小学校長)が「程順則の六諭とチムグクル文化」を、私は「名護市の小さな世界都市構想」を発表した。また、企画3で、知念英信氏(沖縄県文化観光スポーツ部参事監は「魂の栄養補給のために、世界の沖縄出身者は5年ごとに開かれるウチナーンチュ大会に参加する」と、ウチナーンチュ魂を紹介している。
特別号の表紙は「沖縄の春の渡り鳥ヤツガラシの羽」で飾り、「沖縄の文化、歴史こそ、未曾有の震災と核の恐怖に慄く日本に知恵と勇気を与えてくれる」と若林会長の思いが込められている。

 

大学院 国際文化研究科長 仲地 清