公立大学法人名桜大学

 

地域ブランドとは何か -本部町のアセローラを事例に―

 国際学群経営専攻の花園ゼミでは、平成23年度後学期の3年次ゼミにて、グループ別の研究課題に取り組んだ。その中で、沖縄県北部地域の農産物を題材に、「地域ブランド」について研究したグループの成果を紹介する。この研究に際し、株式会社アセローラフレッシュ様には、お忙しい中をインタビューに応じていただいた。また、去る5月12日(土)のアセローラの日のイベントには、ボランティアとして参加させていただいた。ここに記して心よりお礼申し上げる。以下は、学生による研究成果要旨である(報告書は卒論集に編纂予定。今年度の3年次に研究内容を引き継いだ)。

花園 祥子(国際学群 経営情報教育学系 准教授)

 

 

 日本国内の農業は、現在、農業従事者の高齢化や外国産農作物の増加による出荷量の低下、そしてTPP参加の脅威といった問題を抱えている。しかし、このような状況下でも、夕張メロンや京野菜等、いわゆる地域ブランドと呼ばれるもので、これらの問題に対処している地域がある。そこで、地域ブランドに取り組んでいる地域や事業者の戦略を分析し、地域ブランドの定義や成功の要件を明らかにする。また、沖縄県本部町のアセローラを例に、それが地域ブランドと呼ぶにふさわしいか、また成功しているといえるかを考察する。 まず、地域ブランドの定義を「地域の魅力と、地域の商品とが互いに好影響をもたらしながら、良いイメージ、評判を形成する無形の資産」、すなわち「地域に対する消費者からの評価」とする。この定義を元に、夕張メロン、京野菜、はちべえトマト、博多万能ねぎといった他地域の農産物を例に地域ブランドを分析した。例から見えてきたことは、「地域ブランドにするメリット」と「成功の要件」の2点である。まず、地域ブランドにするメリットとして、「利益につながる」、「地域の活性化」、「産地間競争における競争力の向上」が挙げられる。そして成功の要件は、「基盤づくり」、「シンボルづくり」、「接点づくり」、「差別化・優位性がある」、「一定の利益がある」ということである。 これらを元に、本部町のアセローラが地域ブランドとして確立しているか、インタビュー調査によって分析した。本部町のアセローラには、株式会社アセローラフレッシュという推進母体(基盤)があり、商標も登録されているため、シンボルがある。また、企業や行政との連携によりアセローラを市場に流通させるための仕組みも整っているため、接点づくりもなされている。さらに、一定の生産量・流通量があるため、一定の利益もあり、外国産のアセローラとの差別化も十分になされている。これらのことから、本部町のアセローラは地域ブランド成功の要件を満たしていると考えられ、ブランド化されているといえる。しかしながら、本研究では、時間的制約から、それが地域に与える影響および効果という側面までは分析できなかった。こうした広い効果についての検証も加え、地域ブランドの考察を深める必要がある。

インタビューの様子。お答えいただいているのは、代表取締役の並里哲子様

 

国際学群経営専攻4年次

泉水 朝陽(那覇商業高校出身)、稲嶺 盛一郎(北谷高校出身)
津波 慧(名護高校出身)、陳 龍(中国出身)

   
 お店の様子                           今年初の摘みたてアセローラ
アセローラの商品群
                 (4月下旬撮影*アセローラは5月から収穫が始まります)