公立大学法人名桜大学

 

学事報告:平成23年度 教育実習報告(2011/12/6)


平成23年度 教育実習報告

代表実習生が体験談を報告
「一人の教員として、しっかりとした自覚と責任を持って」

 平成23年度の教育実習報告会が、平成23年12月6日(火)に開催された。今年度の教育実習生は総数45人で、その内訳は小学校8人、中学校25人、高等学校12人が英語、国語、商業、情報、保健体育、養護の実習を実施した。中でも県外での母校実習を終えた学生は10人、そして離島での実習生は1人であった。
学生らは、1年次の「教職研究」や「教育原理」の受講から教職の履修に取りかかり、多くの教職に関する講義を受け、教師としての心得や教授方法を学ぶと共に、教科科目では専門性を高めてきた。その集大成として「教育実習」に臨み、実際に教育現場で体験し、実践することで、これまでの学びを検証してきた。
今年度の報告会では、実習生を代表して8人の学生が、まず、実習前に学んだこと、実習内容や実習を通して学んだことがプレゼンされ、教育実習では実習生ではあるけれど、一人の教員としてのしっかりとした自覚と責任を持つこと、事前準備の徹底を怠らないこと、現場の先輩先生方や子どもたち・生徒から学ぶ姿勢を忘れず、常に謙虚な気持ちで臨むことが大切であることなど、熱く語ってくれた。
その後、5~6人でグループを作り、教科毎に分かれ、実習生から次年度実習予定の3年次生との意見交換を実施した。実習生らは具体的に実習記録簿や活用教材などを示しながら実習期間中の取り組みや工夫した点について説明をすると共に、子どもたちとの関わり方や学校現場の雰囲気などについて情報提供を行った。先輩たちの実際の体験を通した生の声を聞くことで、後輩らは次年度の自分自身の行動をイメージしやすくなったことであろうし、いろいろなアドバイスを聞き、取り入れることで、これからの行動に生かし、充実した教育実習を体験できることを望む。

総評:教職課程委員会副委員長 林 優子(国際学群 経営情報教育学系 准教授)

            
 実習中のことを振り返り報告する4年次実習生    実際の体験談に聞き入る参加者

               
 次年度実習を控えた3年次生に               先輩たちのアドバイスを生かし実習に取り組みたい
アドバイス                          と決意を述べた3年次生

 

 

学生の声 Voice忘れることのない3週間
実習校:鹿児島県奄美市立金久中学校 実習教科:国語
松 輝明(国際学群 語学教育専攻4年次、鹿児島県・大島高校出身)

 

 今回の実習では実に多くのことを学ばせていただいた。その中でも「コミュニケーション力」「謙虚な気持ち」「本物を見せる」「積極性」という4つは教育実習においてとても重要だと感じた。授業や部活のような直接的なコミュニケーションだけでなく、宅習帳や日記帳などを通した間接的なコミュニケーションも生徒たちとの距離を縮めたと思う。また、先生方とのコミュニケーションも生徒指導や学習指導などのヒントを得ることができ、非常に勉強になった。実習中は常に「自分は学ぶ立場」ということを自覚し、積極的に活動することが大切だと思う。学校現場では生徒とのコミュニケーションはもちろんのこと、「授業」も大切である。今回は、「クジラたちの声」という説明文を取り扱ったが、実際にクジラの鳴き声を聞かせたり、クジラのヒゲの実物を授業で示したりすると子どもたちの興味を引き出すことができた。

 

 今回の実習で印象に残った言葉が2つある。1つは生徒からの「先生はお兄さんらしい親しみやすさもあり、締めるところは締めていて、本当の先生のようでした」、もう1つは先生からの「早く教員になりなさい」という言葉である。この3週間は私にとって決して忘れることのない3週間になった。

※国語の教員免許が取得できるのは平成21年度入学まで

学生の声 Voice生徒の立場に立って授業を行う大切さ
実習校:名護市立名護中学校  実習教科:英語
松田 ひより (国際学部 国際文化学科4年次、名護高校出身)

実習中に行われた運動会の様子

 3週間の教育実習を通して得たものは数えきれないほどあった。先生方の情熱や、生徒の何気ない発言、懸命に運動会練習に取り組む姿には目を見張るものがあった。中でも一番学べたことは「生徒の立場に立って授業を行う大切さ」である。いま思い返せば最初の頃は、英語ができる生徒にだけ発問するような一方通行の授業だったように思う。私の担当クラスは英語に苦手意識を持つ生徒が多かったので、文法はなるべくカラーのイラストを使って説明し、単語はゲームを行いクラスに活気をつけてから、多くの生徒が苦手としているリーディングに取り組ませるなど、自分なりに工夫して試行錯誤しながら授業を改善していくことができた。
教育実習は自分の専門教科だけでなく、他教科の授業を観察したり、部活動を見学したり、あいさつ運動や行事にも参加することが、生徒と打ち解けられる良い機会になると思う。実習前は、専門教科の学力向上やボランティアを通して授業観察をしながら自身の実践授業の内容をふくらませるなど、できることがたくさんある。用意周到で実習に臨むことで気持ちに余裕が生まれる。何事も楽しもうという気持ちと学ぼうという謙虚な気持ちで、自分らしい実習をしてほしい。

 

教育実習での学びを報告し、意見を交換し合った

学生の声 Voice分かりやすい授業を心掛けて
実習校:鹿児島県立鹿児島南高等学校 実習教科:商業
松下 貴紀(国際学群 システムマネジメント専攻4年次、鹿児島南高校出身)

情報処理の授業風景

 教育実習を通して、先生方や生徒たちから、数えきれないくらい多くのことを学ぶことができました。実際に教壇に立ってみると、事前にやろうと思っていたことを忘れてしまい、授業が終わった後に、もっと良い説明ができたのではないか、と何度も感じることがありました。それだけ、教材研究が甘かったと思います。
教育実習を終えて感じたことは、事前の準備が不足していたことと、自分の力不足を実感したことから、事前にもっとできることがあったのではないかと後悔しました。大学の模擬授業とは違い、実際の現場では、生徒たちからたくさんの質問があります。教職を履修している人は、一つ一つの語句の意味をしっかり理解し、どうすれば分かりやすい授業をすることができるのかを、生徒の目線で考えて教育実習に臨んでほしいと思います。
授業を行う際に、自分でも分からない語句や問題が一つでもあると、教える立場として、教壇に立つ資格はありません。分からないことや疑問に思ったことがあったら、大学の先生や友達同士などで教え合い、自分自身の知識を深めていけるように頑張ってほしいです。
そして、教育実習を受け入れてくださったことに感謝し、実習担当の先生にはもちろん、お世話になる先生方にも感謝の気持ちを忘れずに、教育実習に取り組んでほしいと思います。

 教育実習最終日の放課後

学生の声 Voice生徒の名前を覚え信頼関係を深める
実習校:沖縄県立名護商工高等学校 実習教科:情報
城間 裕(国際学群 情報システムズ専攻4年次、沖縄工業高校出身)

 情報教科を代表して教育実習の成果を発表した

私は平成23年6月6日(月)から6月17日(金)までの2週間、沖縄県立名護商工高等学校の総合情報科で教育実習を行いました。そこで痛感したのが、コミュニケーション能力の大切さです。生徒との距離感をつかむのにかなり苦労したり、なかなか話のきっかけをつかめなかったりしたためです。また、それ以上に大事だと感じたのは、生徒の名前を覚えるということです。生徒の名前を覚えると、生徒たちとの信頼関係も深まり、授業がよりスムーズに進行すると感じたからです。また、授業も模擬授業などとはやはり違っていて、リハーサルでは問題なかったのに、機器トラブルが起きたり、想定外の事態が起きたり、時間配分が難しかったりと、授業は生き物だということを身にしみて体感できました。しかし、その都度担当の先生や、その他の先生方から、ここはこうしたほうがいいんじゃないか、というアドバイスや、大変かもしれないけど頑張ってなどといった温かい励ましに助けられました。そのため、先生方にはとても感謝しています。
私が学んだことで特に伝えたいことは、授業に臨む前に、できるだけ時間をかけ、準備をするということです。今回の実習は自分の認識を改める良い機会にもなったので、これからも専門知識をつけることはもちろんの事、生徒に伝わりやすい授業を展開できるように精進していきたいと思います。

学生の声 Voice教師の発する「言葉の重み」
実習校:沖縄県立名護高等学校 実習教科:保健体育
神山 なつみ(人間健康学部 スポーツ健康学科4年次、名護高校出身)

 担当した1年1組の生徒たちと

  私は母校である名護高等学校に3週間教育実習へ行きました。教育実習では、主に教科指導や部活動指導などを行いました。保健体育では1年生3クラスを担当し、体育では1年生と3年生の女子2クラスと3年生男子選択授業を担当しました。まず「生徒たちと多く関わること」を意識して教育実習に挑みました。教育実習では「生徒に対して明確な指示を出すこと」が1番苦労しました。保健体育の授業を行った際、授業のまとめで一番伝えたいことを分かりやすく簡潔に伝えることが難しかった。また体育の授業では、体育館という広い範囲の中で大きな声で的確な指示を行い、生徒たちを動かすことが難しかった。教師は明確な指示を行い、言葉一つ一つに責任持って発言しなければならないと、「言葉の重み」を感じました。教育実習ではいろいろなことに挑戦し、失敗するたびに改善し、多くのことを学ぶことができました。その中で私は生徒たちと多く関わっていくことで「教師になりたい」という気持ちが強くなりました。3週間と短い期間でしたが、私にとって一生の思い出であり、良い経験になりました。教育実習で学んだことを忘れずに、教師を目指していきたい。

                         体育を担当した隣のクラスの女子生徒と

学生の声 Voice大切なのは生徒との信頼関係
実習校:北中城村立北中城中学校 実習教科:保健体育
宮里 俊次(人間健康学部 スポーツ学科4年次、北中城高校出身)

 

 私は北中城村立北中城中学校で約4週間、教育実習をさせていただいた。実習の内容は1年女子の水泳、3年男子の陸上競技であった。また実習中に、校内合唱コンクールや地区陸上競技大会など大きな行事に参加することもできた。
教育実習中、教師としてのやりがいを感じる出来事があった。それは私が担当した水泳の授業で、担当教員や他の体育教員からアドバイスを受け、実践してみると、クロールで25メートルを泳ぐことができなかった生徒が泳げるようになったことである。その時の生徒の喜ぶ顔は忘れることができない。このように生徒の成長を肌で感じ、一緒に喜ぶことが教師としてのやりがいの一つではないかと感じた。
教育実習で学んだことたくさんある。その中でも、担当教員の先生が常におっしゃっていたことは生徒との信頼関係作りである。実習中にある生徒の悪いところばかり注意してしまい、良いところを褒めることができなかった。その結果、その生徒と上手くコミュニケーションを取ることができなかった。信頼関係を作るには日々の学校生活で生徒を褒めることが大切であることを学んだ。
教育実習で多くのことを学び反省した。このことを、今後の教員生活に生かしていきたい。

 

  
担当クラスの生徒たちと共に

 

学生の声 Voice生徒のサインを見逃さずキャッチ
実習校:那覇市立那覇中学校 実習教科:養護
比嘉 朝海(人間健康学部 看護学科4年次、那覇高校出身)

 掃除当番で保健室にくる生徒たち

 6月から7月にかけての4週間、私が大学生活4年間の中で、一番楽しみにしていた教育実習がありました。母校である那覇中学校での実習は、懐かしく感じると同時に、実習生としての緊張感があり、自分なりの「養護教諭像」を見つけようという目標を持って実習に臨みました。   
6月は、4・5月に行った健康診断の事後措置が主な仕事でした。実習期間中、毎日多くの生徒が保健室に来室し、その生徒たちの対応をしながら、時間を見つけて健康診断のデータを集計したり、養護教諭研修会や生徒指導委員会に参加したりと、とても充実した実習となりました。4週間の中で、養護教諭の役割は、来室生徒の対応だけではなく、生徒指導や特別支援教育でも、とても大きな役割を担っていると感じました。ご指導してくださった、養護教諭の先生を含め、他の教職員の先生方の生徒との接し方を見聞する中で、教師としてあるべき姿を教わり、養護教諭として、生徒の身体症状のサイン・心のサインを見逃さず、「気づき」のある養護教諭が求められていることが分かりました。また、何よりも生徒とのコミュニケーションがとても楽しく、改めて、養護教諭になりたいという思いが強くなりました。この実習で学んだことや、改めて養護教諭になりたいと思った気持ちを忘れず、今後も養護教諭を目指して頑張っていきたいと感じました。

     
 睡眠に関するテーマでポスターを          健康診断のひとつ、聴力検査を行う
作成し掲示しました

 

 

学生の声 Voice子どもたちにとっての「保健室」とは?
実習校:西原町立坂田小学校 実習教科:養護
與古田 有沙(人間健康学部スポーツ健康学科4年次、知念高校出身)

教育実習での学びを報告し、意見を交換し合った

 教育実習事前指導では、実習生としての心構えや実習中、注意することを養護教諭専攻の学生と同じ気持ちで復習し、教え合いながら確認し、養護実習に臨んだ。実習が始まるまでは、子どもたちの対応や授業が本当に自分にできるのか不安だらけだったが、いざ実習が始まると子どもたちの素直さや元気さに励まされ、とても充実した実習生活を送ることができた。保健室には、本当に様々な訴えをもった子どもたちが毎日、毎時間訪れ、怪我や体調不良だけでなく、聞いてほしいことであったり、自分のことを見てほしいという欲求であったりするので、訴えの背景に目を向けることの大切さを知った。研究授業(保健指導)が決まった時は、不安だらけで授業実践が苦痛になったりしたが、本番になり、学ぼうとしっかり聞き答えてくれる児童の姿にとても感動し、伝えることの大切さや素晴らしさを実感することができ、授業がその伝える場であることが分かった。
養護実習では、子どもたちにとって「保健室」という場所がどれだけ心のよりどころとなり、学校生活を送るのに支えとなっているのかを感じ取れた。