公立大学法人名桜大学

 
本ブログ開設について
 

平成29年度 名桜大学入学式 学長式辞

 本日、名桜大学は、学群・学部学生494名、助産学専攻科6名、大学院生12名の新入生を迎え入れました。新入生の皆さん、入学おめでとうございます。また、本日ご出席いただきました保護者・ご家族の皆さまと関係者の皆様、並びにご多用なところご列席いただきました来賓の皆様に、名桜大学学長として厚く御礼を申し上げます。
 
 さて、本学の教育の特色は、「平和・自由・進歩」という建学の精神を反映するリベラルアーツ教育を基盤とし、それを学部と大学院までの専門教育と統合するように設計されていることにあります。リベラルアーツ教育とは、専門分野だけに閉じこもるのではなく、人文科学、社会科学、自然科学を幅広く横断的に学びながら、批判的・論理的に考え、知的倫理性を実践することを目的とした教育です。また、本学では、(主として母語による)文章力、数理分析能力、外国語力、そしてICTリテラシーの4つを基盤として全学のカリキュラムを設計しています。さらに、このような学びを支援するために、言語学習センター、数理学習センター、ライティングセンターを設置しています。これは、グローバル化する世界と、2020年から始まる日本の新しい大学教育をも視野に入れた教育体制です。このような3つのセンターを揃えた大学は沖縄県内では本学だけであり、本学のアクティヴラーニングの殿堂である学生会館「サクラウム」とともに、名桜大学の先進的かつ大きな特色として全国的にも知られるようになってきました。 

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平成28年度 名桜大学 卒業式式辞

 名桜大学は、本日、学群・学部学生434人に学士号、大学院生8人に修士号を授与し、社会に送り出します。卒業生、修了生の皆さん、おめでとうございます。また、本日ご出席いただきました保護者・ご家族の皆さまと関係者の皆様、並びにご多用なところご列席いただきました来賓の皆様に、名桜大学学長として厚く御礼を申し上げます。 
 本日は、ここに集う私たちにはいろいろな意味で特別な日です。本日を境に、卒業生、修了生の皆さんの人生が大きく変わっていきます。名桜大学が刊行した名桜叢書の第2巻に作家の佐藤優さんの講演が収められています。佐藤さんは、その中で、古代ギリシャにはクロノスとカイロスという2つの時間の見方があると書いておられます。クロノスは時系列の時間の流れ、カイロスはその前後で世界や人生が変わってしまう歴史的なタイミング、瞬間です。例えば、20世紀の日本の歴史でいちばんわかりやすいカイロスは1945年でしょうか。本日、卒業・修了する皆さんにとっては、2017年3月18日は、皆さんの人生の中では一つのカイロスであると言えるでしょう。本日を境に、学群・学部の学生あるいは大学院生として過ごした時間の流れが切断され、新しい時間の流れの中に皆さんひとりひとりが踏み込んで行きます。

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平成28年度9月卒業・修了式 学長挨拶

卒業生の皆様、ご家族、関係者のみなさま、本日はまことにおめでとうございます。名桜大学の9月卒業式にご参加いただき、心より御礼を申し上げます。
 本日、卒業証書を手にした皆さんの凛々しい表情、身のこなし、振る舞いを見ていますと、皆さんのこれまでの成長過程を想像したりします。みなさんが立派な青年男女として成長するのを支えてくれたのは、まずはなによりもご家族の大きな愛情ではなかったでしょうか。それから、言うまでもないことですが、卒業していくみなさん自身の日々の努力が自らを大きく成長させたということがあります。さらに、皆さんを名桜大学で指導した先生方、そして大学運営を支えている事務職員の皆さんが一体となって、皆さんの学びと成長を支援したということが言えるかと思います。
 さて、4年前は、皆さんのご家族は「保護者」でありました。しかし、本日卒業する皆さんは、これからは自立して人生を生きて行かねばなりません。4年前の「保護者」は「保護者」ではなく、これからは家族、そして社会人として共に手を取り合い、助け合って歩んでいく人たちです。皆さんは、なによりも、まずは自らの手で人生を構築し、社会に貢献することが期待されています。
 ところで、今年はたいへん珍しい年です。まず、今年は本日、2016年9月16日まで、沖縄本島にまともな台風がまだ一つもきていません。私はこれまで67年間生きてきましたがこのようなことは初めてです。逆に北海道や東北を台風が直撃し、大きな被害をもたらしています。まるで、日本の北と南がひっくり返ったような印象です。小笠原近海で発生した台風が南に下がってくるということもありました。石垣島と西表島の間にある日本最大の珊瑚礁で大規模な白化現象が起きています。珊瑚が死滅しているのです。大雨が日本を襲い続けています。まるで、映画をみているような現象が次々と起こっています。本学の国際文化研究科長の田代豊先生に教わりましたが、台風がやってきて、暖かい海水と冷たい海水をかき混ぜないと、珊瑚の白化はとまらないそうです。つまり、強い言葉を使えば、このままでは海は死滅に向かって行っているのではないかと心配になります。明日は石垣島やと宮古島を台風が襲うとう予報が出ていますので、珊瑚はすこしは息を吹き返すでしょうか。台風は生命の再生だけでなく、破壊をももたらします。被害は最小限にしてもらって、ぜひ、海水を激しく混ぜ合わせて珊瑚を救って欲しいと思います。生態学が教えるところでは、世界は網の目状に繋がっています。珊瑚が復活すれば、いろいろなところに波及効果があり、海や島が健康を取り戻します。
 本日、卒業し、社会に出て行く皆さんは、今年の9月を特別な思いで記憶し続けるのではないでしょうか。英語で言えば、Remember the September of 2016ということになるでしょうか。韻を踏んでいるので覚えやすいと思います。

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平成28年度入学式 学長式辞

 本日、名桜大学は、学部学生522名、大学院生15名の新入生を迎え入れました。新入生の皆さん、入学おめでとうございます。保護者、ご家族、そして関係者の皆様にも、心からのお祝いを申し上げます。また、ご多用なところご臨席いただきました来賓の方々に、名桜大学学長として厚く御礼を申し上げます。

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平成27年度卒業式 学長式辞

 名桜大学は、この春、学群・学部460人に学士号、大学院14人に修士号を授与し、社会に送り出します。卒業生、修了生の皆さん、おめでとうございます。また、本日ご出席いただきましたご家族の皆さまと関係者の皆様、並びにご多用なところご臨席いただきました来賓の方々に、名桜大学学長として厚く御礼を申し上げます。

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大学間交流協定について—— 環太平洋コンソーシアム構築に向けて

 10月8日にハワイ州イゲ知事が本学を訪問されました。これは、ハワイ州と沖縄県の交流協定30周年を記念した諸行事の一環でありました。同時に、このご訪問は、本年5月13日にハワイ州の式典室で開催された名桜大学・ハワイ大学システム・琉球大学間のコンソーシアム協定を支援したイゲ知事が、本学を訪問することでかさねてこのコンソーシアムを支援する意向を示されたものと考えています。本学でのご挨拶の中で、「私たちの未来は若者の教育にある」とイゲ知事は述べられましたが、21世紀の国際ネットワークによる教育研究のヴィジョンを簡潔に表現する発言であると思います。時間の関係で、30分だけの短いご訪問になりましたが、厳しい日程の中に本学訪問を組み込んでいただいたことに対して心よりの感謝の意をお伝えしました。

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名誉教授称号授与式―学長挨拶

 皆さん、こんにちは。
 一言、ご挨拶を申し上げます。本日は挨拶を書いてきましたので、それを読ませていただきます。 
 本日、名誉教授号を授与されました平識善盛先生、稲垣絹代先生、名誉教授号、まことにおめでとうございます。また、お祝いに駆けつけてくださいました第二代学長東江平之先生、第四代学長瀬名波榮喜先生には心からの御礼を申し上げます。さらに、学期末の多忙な時期にもかかわらずご参加くださいました教職員の皆様にもお礼を申し上げます。
 名桜大学の名誉教授選考基準は、以下の4つです。
(1)本学の学長として大学運営に功績のあった者
(2)本学の教授として20年以上勤務し、特に教育及び学術上の功績のあった者
(3)本学の教授として20年未満の者で、特に教育及び学術上の功績が顕著であった者
(4)本学の教員として大学運営等に特に功績のあった者
平識先生と稲垣先生は、この中の(3)と(4)に該当いたします。 

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平成26年度卒業式・修了式―学長告辞

 名桜大学は、この春、学部451人に学士号、大学院12人に修士号を授与し、社会に送り出します。卒業生、修了生の皆さん、おめでとうございます。また、本日ご出席いただきましたご家族の皆さま、関係者の皆様にも心からのお祝いを申し上げます。
 さて、卒業式、修了式の季節は、日本では桜の季節です。ここ沖縄北部では、1月に桜祭りがあり、日本の桜前線は本学周辺の丘や山から始まります。本学のキャンパスでは今年も桜が咲きました。その桜のうちの1本は、統一ドイツの初代大統領であったリヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカーさんが平成11年(1999)4月16日に記念植樹したものです。その日、ヴァイツゼッカーさんは、沖縄の学生たちと対話をするために来学されました。今年の1月31日、ヴァイツゼッカーさんの桜の木が満開に咲き誇っているときに、氏は94歳でお亡くなりになりました。

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平成27年度入学式―学長告辞

 本日、名桜大学は、学部学生501名、大学院生11名の新入生を迎え入れました。新入生の皆さん、入学おめでとうございます。また、保護者、ご家族、そして関係者の皆様にも、心からのお祝いを申し上げます。

 さて、いま壇上にいる私たちは、先ほど本学の設立団体理事長の稲嶺進名護市長を先頭に、「名桜大学校歌」の演奏に合わせて入場しました。お手元の入学式要覧に「校歌」が印刷されています。一番目の歌詞に、「俊英集う 名桜は / 世界の海の津梁ぞ」とあります。「津梁」とは、「架け橋」という意味です。15世紀に首里城の正殿にあった万国津梁の鐘に、琉球は世界を結ぶ架け橋(津梁)であると刻まれていました。三番の歌詞をご覧ください ―「自由と進歩の 旗かかげ / 平和をめざす 我が母校 / 若夏立たば はばたきて / 行く先々を 和やけむ」。ここには、本学の建学の精神である「平和・自由・進歩」が歌われています。また、若夏とは、沖縄地方の4月から5月にかけての季節をいう言葉で、15世紀から16世紀にかけて琉球王国で編纂された『おもろそうし』に見られる古語です。本学で琉球文学を研究する照屋理先生によれば、「行く先々を 和やけむ」とは「行く先々を『和やか』にするだけでなく、地域や人々に調和をもたらし、まとめていこうとする意志、リーダー的イメージが歌い込まれている」とのことです。

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東江康治先生を偲ぶ

 
 東江康治名誉学長が4月5日にお亡くなりになった。88歳であった。先生は若くして琉球大学の教育学部長、学長をつとめられ、定年前に琉球大学をお辞めになると、<やんばる>と呼ばれる故郷、沖縄本島北部に大学を創設するために奔走された。1994年、名桜大学が創設されると初代学長として二期8年間、生まれたばかりの大学を一人前にするために、ときには私財をなげうって力を尽くされた。先生は名護市のご出身、沖縄本島北部に大学を創立されたそのご功績に対して、名桜大学は名誉学長の称号を授与した。

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