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アジアビジネス国際シンポジウムを開催しました

 本学では、平成22年度から「就職ミスマッチ解消に向けた実践型教育」をテーマに、文部科学省支援による「大学生の就業力育成支援事業」を実施している。これまで、「コーヒーフォーラム」、「就業力育成フォーラム」、早期キャリア形成を意図した「名桜中学校塾」、「国内外インターンシップ」、「インターネット企業紹介WEBデータベース構築」、「卒業生就職ミスマッチ調査」事業などを実施し、文部科学省・学生・地域・産業界から高い評価を得ている。特に「海外インターンシップ」への評価は高く、「国際社会で活躍できる人材育成」を標榜する本学の目玉事業の一つとして、今後継続的に実施する予定である。

 海外インターンシップ事業の一環として、「アジアビジネス国際シンポジウム:アジアビジネスで成功する人材育成」を平成23年11月16日(水)に、名護市多目的ホールに学生、教職員、地域市民の皆さん200人弱(ピーク時)が参加し、開催された。本シンポジウムは、本学の単位互換協定大学である静岡産業大学との共催で実施し、会議の模様はインターネットを通して同大にも同時配信された。

「海外インターンシップ参加学生による報告」
‐地域別にグループの代表者が報告を行った‐
 海外インターンシップには、台湾・韓国・香港・上海・インドネシアの5地域に、1~4年次の学生14人を派遣した。シンポジウムでは、各グループ代表による報告を受けて、活発なパネルディスカッションが持たれた。台湾グループは、台湾師範大学と連携して、「エコツーリズム」をテーマに、台北の「Guandu自然公園」、「Yehliu地質公園」での共同キャンプなどを通して、地域行政・自然保護団体・地域住民の三位一体に加えて、ボランティア協力によるエコツーリズムの在り方を実体験した。韓国グループは、本学の提携大学である啓明大学のプログラムに沿って、韓国語学習を中心に、現地学生との交流を深め、韓国の奥深い文化遺産に触れる貴重な体験をした。香港グループは、沖縄県内他大学との合同インターンシップに参加し、香港で活躍するウチナンチュ実業家との交流、香港大学生との交流、日系企業訪問などを通して、進路に大きな影響を受けた。その成果の一つが、学生自ら国際人材養成活動をサポートする「えんサークル」の立ち上げである。上海グループは、日本通運株式会社の子会社で、名護にも関連会社がある「上海e-テクノロジー社」での実務を体験した。特に、最近話題になっているBPO(Business Process Outsourcing)研修業務は、学生の今後の就職活動にとって大きな収穫であった。インドネシアグループは、本学と交流協定を締結しているハサヌディン大学で実施した。本学では、ハサヌディン大学からの研修生を2人受け入れており、すでにネットワークが構築されていた。イスラム教の「ラマダン」の時期と重なったものの、現地の協力を得て、活発な交流、医療施設などの研修訪問が実施された。

「2部のパネルディスカッションの様子」
 学生の報告を受けて、福島秀世(香港沖縄民間大使)、洪 瑛(上海e-テクノロジー社長)、又吉真由美(えん グループ 代表取締役社長)、丹羽由一(静岡産業大学教授)、當山丞(ネパールインターナショナルトレーディング社長)、朴在鎬(嶺南大学教授・就職力センター長、名桜大学客員教授)、以上6人のパネリストによる活発な議論が展開された。福島、洪、又吉の諸氏は、本インターンシップを受け入れた企業代表である。福島氏は、大学を出てすぐ香港の日系会社に就職し、自ら貿易会社を設立して財を成した経験を踏まえたエピソードをユーモアを交えて報告し、参加者、特に学生に深い感銘を与えた。飲食店「えんグループ」を陣頭指揮する又吉氏の「夢」は香港で開花した。今やアジアに23店舗を展開し、将来は100店舗を目指している。成功に至るまでの艱難辛苦、試行錯誤の過程が聴衆を釘付けにした。本シンポジウムを契機に、本学の就職希望者を「えんグループ」で受け入れたいと表明した。洪氏の話は、日本の国際競争力の劣化、英語運用能力の劣化、内向き傾向を指摘し、「国際的に通用する人材を養成する基本的なトレーニング」をするのが大学の重要な役割であると喝破した。丹羽氏は、自身の豊富な国際経験に基づいて、「日本人のDNAを持った国際人」の育成を目指すべきだとし、そのモデルとして宮里藍を挙げた。パネリストで最も若い當山氏は、「自分自身がコーチになり、体験もせずに答えを出すな」と、学生の「自主・自立精神」の涵養を強調した。大賛成である。朴氏は、「韓国でも大学生の就職は容易ではなく、日本以上にミスマッチがある。多くの大学で教員が学生の就職コーチングに力を入れつつあり、名桜大学でもキャリア教育FDを強化すべきである」と助言した。

 本シンポジウムは、従来のシンポジウムと違って、「学生が主役」という基本スタンスで実施し、参加者にそれなりのインパクトがあった。「学生があれほどコミュニケーション能力を発揮し、生き生きとして発表したのを見たことがない」との評価が多かった。学生の自信につながったことは間違いない。学生の「ヤル気」をどう引き出すかは本学の最大の課題である。
 最後に宮平栄治教授をはじめ、本シンポジウム開催にご協力いただいた学生、パネリストの皆様、教職員に深甚なる感謝の意を表したい。

総評:大学生の就業力育成支援事業推進代表者 嘉数 啓 理事長

 


 福島秀世氏        洪 瑛氏         又吉真由美氏

   

            丹羽由一氏        當山丞氏            朴在鎬氏          嘉数啓